MENU
  • プライバシーポリシー
  • お問い合わせ
カラクリシネマ-映画レビューブログ
  • プライバシーポリシー
  • お問い合わせ
カラクリシネマ-映画レビューブログ
  • プライバシーポリシー
  • お問い合わせ
  1. ホーム
  2. レビュー・考察
  3. 80点以上
  4. 映画「ムーンライト」が評価された理由はタイトルにある ネタバレ感想・解説

映画「ムーンライト」が評価された理由はタイトルにある ネタバレ感想・解説

2021 3/02
レビュー・考察 80点以上
2021年2月28日 2021年3月2日

「ムーンライト」は2017年に公開された映画。A24とブラピ率いるプランBがタッグを組んだ映画であり、その年のアカデミー賞三冠をとっている。

ちなみに同じくタッグを組んだ「ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ」もおすすめ。地価の高騰によりサンフランシスコに住めなくなった黒人の悲しみを叙情的に描いている。

あわせて読みたい
「ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ」はA24による叙情的な映画  ネタバレ感想・解説 映画「ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ」は2020年に公開されたA24が手がける映画。 https://tolkoba.com/movie/a24/ ブラピ率いるプランBとA24が「ムーンラ...

「ムーンライト」はマイアミの貧困地区で暮らす1人の男の半生を、幼少期、少年期、青年期と3つの時期に分け、彼のアイデンティティに迫った映画だ。

貧困とドラッグにまみれた町で生きる男の話にしてはいささか地味である。ではなぜアカデミー賞に選ばれるほどの作品だったのか。

それはこのタイトルの意味に隠されている。

ムーンライト
created by Rinker
  • U-NEXT
  • Netflix
  • Amazon
  • TSUTAYA TV

82点

脚本
7
演技
9
演出
9
音楽
8
総合
8

映画館をあなたの家に

100インチを持ち運べるプロジェクター
  • 片手で映画を持ち運ぶ
  • 200ルーメンの明るい映像
  • AmazonPrime,Netflix,Youtubeなど網羅
必見Amazonへ見にいく
リンク先 : https://amazon.co.jp
家の壁、天井、キャンプ場、車中泊の車の中などさまざまな場所で大画面を味わうことができます。
カラクリンカム | ガジェットレビ...
Nebula Capsule ll レビュー 片手で持ち運べるモバイルプロジェクター | カラクリンカム | ガジェットレビ... こんにちは、あおい(@tolkoba)です。 本日紹介する「Nebula Capsule ll」はAndroid9.0を搭載したモバイルプロジェクター。 モバイルプロジェクターとしては高機能なANSI20...
目次

「ムーンライト」映画情報

タイトルムーンライト
公開年2017.3.31
上映時間111分
ジャンルヒューマンドラマ
監督バリー・ジェンキンス

映画「ムーンライト」キャスト

登場人物キャスト
シャロン(幼少期)アレックス・ヒバート
シャロン(少年期)アシュトン・サンダース
シャロン(青年期)トレヴァンテ・ローズ
ケヴィン(幼少期)ジェイデン・パイナー
ケヴィン(少年期)ジャレル・ジェローム
ケヴィン(青年期)アンドレ・ホランド
ポーラナオミ・ハリス
テレサジャネール・モネイ
フアンマハーラシャ・アリ

フアン役のマハーラシャ・アリは2018年のグリーンブックで主演を演じ、これまたアカデミー賞に輝いている。

あわせて読みたい
映画「グリーンブック」 ネタバレあらすじ・感想・評価 差別はなぜおこるのかを考察 「グリーンブック」。 2019年アカデミー賞で5部門にノミネートされ、 作品賞脚本賞助演男優賞 を獲得した話題の映画だが、日本ではそれほど取り上げられてはいない。 差...

映画「ムーンライト」あらすじ

名前はシャロン、あだ名はリトル。内気な性格で、学校では“オカマ”とからかわれ、いじめっ子たちか ら標的にされる日々。その言葉の意味すらわからないシャロンにとって、同級生のケヴィンだけが唯一の友達だ った。高校生になっても何も変わらない日常の中、ある日の夜、月明かりが輝く浜辺で、シャロンとケヴィンは初 めてお互いの心に触れることに・・・

filmarks

映画「ムーンライト」ネタバレ考察・解説 

シャロンの自己肯定の物語

©︎映画「ムーンライト」

あなたは自分を愛せているか?

この問いに自信を持って「はい」と答えられる人は何も問題ない。そして多分この映画を見ても何も響かないだろう。ただ、こういう人たちがいるということを心に留めてくれればいい。

自信を持って答えられない人。例えば私もその1人だけれど、もしそうなら、じっくりと考えてみて欲しい。この映画が持つ強い想いを。

シャロンは貧しい家庭で育ち、母親は身体を売り、コカインに手を染めていた。気まぐれに愛しているというが、シャロンに親の愛情を受けているという認識はなかった。

母親から受けた「私を見るな」という拒絶の言葉がずっと心に巣食っていて、それはトラウマになっているのだ。

これが自己肯定感が育たない要因の1つ。

自己肯定感というものは家庭だけ育たない。外の環境も重要だ。しかし、シャロンは仲間からいじめを受けていた。(faggot)女っぽいとからかわれ自身のセクシャリティを否定される。

彼は幼少期は自分がゲイだとは認識していなかったけれど、周囲から指摘されることで自分が他の人と違うとなんとなく理解していた。そしてそれは良くないことなのだと考えてしまっていた。

幼少期、少年期は自己否定の塊として描かれていくのだ。

これはシャロンの自己理解の話であり、だからこそ少し地味に映る。それが「ムーンライト」という映画なのだ。

「ムーンライト」とタイトルの意味

©︎映画「ムーンライト」

一方で彼を肯定してくれる光もあった。ドラッグディーラーのフアンとテレサ、そして同級生のケヴィンだった。それは月の光(ムーンライト)のように儚いけれど、確かな希望だった。

しかし、シャロンはフアンがドラッグディーラーであることを知り、それを母親が買っているという事実を知ってしまう。

追い討ちをかけるようにフアンが亡くなり、彼をかろうじて支えていた肯定感はまた暗闇の中に潜っていく。

それでもまた僅かな光を見せる。高校生になったシャロンは自分のセクシャリティにも気づいていた。ケヴィンと浜辺で話しているとただならぬ雰囲気になり、シャロンとケヴィンはキスを交わし、性的な行為をする。

夜の浜辺で月の光が輝く夜に、またわずかな希望を見出す。

しかし、悪いことにシャロンをいじめていた中心人物はケヴィンに対して、シャロンを殴るように命じる。周りに流されて生きてきたケヴィンはその命令に逆らえず、シャロンを殴る。そして2人の関係は壊れてしまう。

わずかな光を断ち切られたシャロンは憎しみとともに、いじめていた同級生を殴り、少年院に入ってマイアミを、離れることになる。

結末の意味 ケヴィンはシャロンを否定する

©︎映画「ムーンライト」

大人になり、彼はfaggotとからかわれていた過去を捨てるかのような屈強な男になっていた。

金のネックレス、金歯、豪華な車にフロント部分にはフアンも持っていた王冠を乗せて。ブリンブリンという言葉がよく似合うギャングスタになっていた。そして、過去の自分を彼自身が否定するようにもなっていた。

でも一方で心の中は今もなお、母親の言葉に囚われたままだった。

そしてある日、過去を知る2人の人物と会う。

母親とケヴィンだ。

自己肯定感を持てなかったシャロンが無理矢理自分自身を捨てて虚勢を張りながら生きてきたのに対して、2人はそれを見抜いて否定する。

過去、彼に愛情を注がなかった母親はドラッグから抜け出し施設で更生していた。彼がずっと欲しかった心の底からの「愛している」という言葉。母親はシャロンそのものを肯定するようになっていた。

ケヴィンと再会したシャロンは自分がドラッグディーラーになったことを打ち明ける。けれどもケヴィンもまた否定するのだ。「それはお前じゃない」と。

そして再びシャロンは自分を取り戻していく。彼はケヴィンを愛している男で、女みたいなんて言われていてもそれを含めてシャロンなのだ。人に言われて道を決めるな、自分自身で決めろというフアンの言葉と共に。彼には月の光が当たっている。

ケヴィンが作ったキューバ料理

©︎映画「ムーンライト」

シェフスペシャル。

ケヴィンがシャロンに作った料理はキューバの料理で、ライム風味の鶏むね肉グリル、ブラックビーンズ、ローズマリーのリゾットで構成されている。

この料理を作るシーン。ここにケヴィンがシャロンのことを大切に想う気持ちがふんだんに現れている。人の心を料理を見るだけでしっかりと伝わる手法も素晴らしいし、だからこそ料理がめちゃくちゃ美味しそうに見える。

映画「ムーンライト」ネタバレ感想

©︎映画「ムーンライト」

初見では、どういう話か分かりにくく、マイアミという地もあまり日本に馴染みがなくて混乱する部分もあるけれど、じっくり考えてみると日本人とかアメリカ人とか関係ないことがわかるはずだ。そしてシャロンはゲイだったけど、LGBTの人権に関する話でもない。

「ムーンライト」は、もっと大きなアイデンティティ(自己認識)の話だ。

そういう目線で見るとこの映画を深く理解できるようになる。

シャロンが弱かろうが、強かろうが、女みたいだろうが、ゲイだろうが、その全てを構成するのがシャロンであって、そこに他人の偏見や意識は関係ない。自分は自分であり、そこに肯定も否定もないはずなのだ。

でもこの他者からの影響を受けないようにするには自己肯定感がとても大事で揺るぎない信念がないと、簡単に自分を見失う。

ラストで彼は自分自身と向き合うことができたけれど、これから先も迷いながら進むのかも知れない。

この映画を見てもう一度胸に手を当てて聞いてみたい。

「あなたは自分を愛せているか?」と。

ムーンライト
created by Rinker
  • U-NEXT
  • Netflix
  • Amazon
  • TSUTAYA TV
あわせて読みたい
「ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ」はA24による叙情的な映画  ネタバレ感想・解説 映画「ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ」は2020年に公開されたA24が手がける映画。 https://tolkoba.com/movie/a24/ ブラピ率いるプランBとA24が「ムーンラ...
あわせて読みたい
映画「ハニーボーイ」ネタバレ感想・解説・考察 本当にあなたはこの父親と違うと言えるのか? 「ハニーボーイ」は、2020年の映画。アメリカの俳優、シャイアラブーフの自伝映画であり、本人が脚本を務めている。 ラブーフの青年時代と、幼少時代が交差し、彼のPTSD...
あわせて読みたい
映画「グリーンブック」 ネタバレあらすじ・感想・評価 差別はなぜおこるのかを考察 「グリーンブック」。 2019年アカデミー賞で5部門にノミネートされ、 作品賞脚本賞助演男優賞 を獲得した話題の映画だが、日本ではそれほど取り上げられてはいない。 差...

2021年公開のおすすめ映画

コロナ禍でも面白い映画はたくさん!実際に観た映画の中からジャンル分けしてご紹介
2021年のおすすめを見る

2021年最新版 面白いおすすめの洋画

アクションからホラー、往年の名作に最新の映像技術を駆使した大作まで。
洋画の持つ素晴らしさは数知れず。そんな映画の中から実際に観たものだけをご紹介!
おすすめを見る

映画ブロガーがおすすめする面白い映画ランキング

次に見る映画を探しているなら、映画ブロガーが今まで見た映画の中から厳選した結果をランキングにしてご紹介。名作からちょっとマイナー作品、評価は高いけど認知度の低い作品まで幅広いジャンルから、とにかく面白くて仕方がない映画を紹介。
ランキングを見る
おうちシネマを作ろう
家中どこでも100インチの大画面で映画が楽しめる!
持ち運べるプロジェクター
Nebula Astroのレビューを見る
レビュー・考察 80点以上
2010年代 2017年 A24 LGBT アカデミー賞 アシュトン・サンダース バリー・ジェンキンス ヒューマンドラマ マハーラシャ・アリ 家族 洋画

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

Follow @tolkobamovie Follow Me
よかったらシェアしてね!
URLをコピーする
URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
  • 映画「ペイン・アンド・グローリー」は計算し尽くされた芸術作品 ネタバレ感想・解説
  • 映画「フロリダプロジェクト」というタイトルにある皮肉 ネタバレ感想・解説

この記事を書いた人

kuroshirosunsunのアバター kuroshirosunsun

できるだけ前向きなレビューを心がけています。
記事を気に入っていただけたらTwitterフォローをお願いします。

関連記事

  • 映画「ダーク・アンド・ウィケッド」は王道のホラーで怖い ネタバレ感想・解説
    2021年11月19日
  • 映画「余命10年」はどこまでが実話なのか? ネタバレ感想・解説
    2022年8月5日
  • 映画「ボイリング・ポイント/沸騰」ワンショットで撮影した理由とは ネタバレ感想・解説
    2022年7月3日
  • 映画「THE BATMAN-ザ・バットマン-」リドラーの正体とは?  ネタバレ感想・解説
    2022年7月17日
  • 映画「星の子」ネタバレ感想・考察|ラストの意味が分からない人向けに解説
    2021年1月5日
  • 映画「1917 命をかけた伝令」ネタバレ感想 ワンカットを目的にするな!あなたが主役の映画なんだ!
    2020年2月6日
  • 映画「カメラを止めるな」ネタバレレビュー 評価ポイントを解説
    2018年9月5日
  • 映画「アイリッシュマン」ネタバレ感想 スコセッシ監督が描くリアルGTAの世界
    2020年1月25日

コメント

コメントする コメントをキャンセル

タグ
2010年代 (32) 2018年 (7) 2019年 (11) 2020年 (35) 2020年代 (137) 2021年 (69) 2022年 (32) A24 (20) AmazonPrime (57) LGBT (7) Netflix (79) Netflixオリジナル (14) SF (17) アカデミー賞 (23) アカデミー賞2022 (9) アクション (20) アニメ (10) アート (7) クライム (17) グロ注意 (11) コメディ (18) サスペンス (11) スリラー (22) パニック (8) ヒューマンドラマ (33) ホラー (29) ミステリー (19) ヨーロッパ (8) レンタル (130) ロードムービー (7) 事実に基づく映画 (27) 家族 (24) 小栗旬 (6) 広瀬すず (6) 恋愛 (32) 成田凌 (9) 戦争 (8) 新作 (38) 泣ける (7) 洋画 (155) 父と子 (7) 邦画 (103) 青春 (33) 音楽がいい (10) 鬱展開 (10)
  • 上映中
  • レンタル
  • Netflix
  • Amazon

© カラクリシネマ-映画レビューブログ.

  • メニュー
  • 上映中
  • レンタル
  • Netflix
  • Amazon
目次
Top
目次
閉じる