映画「カオス・ウォーキング」は笑ってはいけないSFシリアスコメディ  ネタバレ感想・解説

「カオスウォーキング」は、2021年の映画。

地球に住めなくなり、人類が新天地を求めてたどり着いた星で定住する近未来。

その地では男の思考がノイズという形で周囲に伝わってしまい、女性はスパークルという先住民との戦争で死に絶えてしまっていた。

女性を未だ見たことないトッドが、ある日宇宙からやってきたヴァイオラと出会い、この世の真実に巻き込まれていくミステリーSF。

しかし、思考が声として聞こえ、時にイメージを作り出してしまうという設定がミステリーSFとしてのワクワク感を下げに下げシリアスコメディとして魅せつける。

ノイズを隠すために「俺はトッド」と常に連呼する様がジワジワくるし、ノイズが加湿器のようにパフパフ吹き出てくるものだから笑いを堪えるのに必死だった。

世界観の全てをノイズで台無しにしてしまった感があるが、「笑ってはいけない」と思ってみると楽しいのでおすすめな映画だ。

カオスウォーキング

おすすめ度
58点

2021.11.12

109分

SF

ダグ・リーマン

トム・ホランド

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思考が全て可視化され星で暮らす人類
見どころ
  • 女性は全て死に絶えて男だけが残る世界
  • シリアスなのに思考がダダ漏れなので笑える
  • 笑ってはいけないシリアスコメディ

テーマ
芸術
エンタメ
雰囲気

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「カオス・ウォーキング」映画情報

タイトルカオス・ウォーキング
公開年2021.11.12
上映時間109分
ジャンルSF
監督ダグ・リーマン

映画「カオス・ウォーキング」キャスト

登場人物キャスト
トッド・ヒューイットトム・ホランド
ヴァイオラデイジー・リドリー
デヴィッド・プレンティスマッツ・ミケルセン
デイヴィーニック・ジョナス
アーロンデヴィッド・オイェロウォ
ベンデミアン・ビチル
キリアンカート・サッター
ヒルディシンシア・エリヴォ

映画「カオス・ウォーキング」あらすじ

西暦 2257 年、〈ニュー・ワールド〉。そこは、汚染した地球を旅立った人類がたどり着いた〈新天地〉のはずだった。だが、男たちは頭の中の考えや心の中の想いが、〈ノイズ〉としてさらけ出されるようになり、女は死に絶えてしまう。この星で生まれ、最も若い青年であるトッドは、一度も女性を見たことがない。ある時、地球からやって来た宇宙船が墜落し、トッドはたった一人の生存者となったヴァイオラと出会い、ひと目で恋におちる。ヴァイオラを捕えて利用しようとする首長のプレンティスから、彼女を守ると決意するトッド。二人の逃避行の先々で、この星の驚愕の秘密が明らかになっていく──。

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映画「カオス・ウォーキング」ネタバレ感想・解説 

新世界はどういう星か?

舞台はすでに人類が新世界に移住した後の世界。主人公のトッドの親たちは第一派としてやってきて定住している。トッドはこの星で生まれたため地球での記憶はない。

他の生物は地球とは異なるが、自然の雰囲気は地球と似ている。ただ、この地の最大の問題点は思考が周りにダダ漏れになること。

自分の思考がすべてダダ漏れになることの恐ろしさをちょっと考えて見てほしい。

本心はすべて読み取られてしまうため、隠し事ができない。どうでも良いことすら頭に浮かんでしまうのも恥ずかしい

時には人にはとても言えない卑猥な思考や、冗談でも犯罪めいた思考が浮かんでしまうと考えると、どれだけ肥沃な大地であっても住める気がしない。

しかし、これは訓練次第でうまく隠すことも可能。トッドのような若者はまだまだ安定していないけど、父親や市長など、一部の人たちはうまく扱える。

まぁでも1番読み取られたくない年齢にダダ漏れはキツすぎる。

そして思考が言葉に現れるだけでなく、具現化する能力ももっていて、ヘビを出したり、を作ったりすることもできる。

ジョジョでいうスタンド能力やハンターハンターの念能力に近いが、実際に触れたり攻撃することはできない。

だからいい感じに心躍るバトル展開に発展することはないのは残念ポイント。

で、冒頭にも書いたようにその雑念がすべて出てしまうのがとても滑稽で、SFミステリーの世界観をすべてぶち壊しにしているのだ。

自分の名前を連呼して雑念を消すのは分かるけれど、その感情を丸裸にされて、ノイズがぺちゃくちゃ話し出すのはシュールなコントを見ているかのようだった。

常にパフパフ出てくる加湿器のような演出もおもしろい。もうちょっとオーラ感が出ていればカッコ良さも際立つのだが、トッドがひよっこだからか、とにかくダサい。

思春期の青年が初めての女性に出会ってしまったらとても映画化できないようなセリフで埋め尽くされるのではとヒヤヒヤしたが、女性に対して「欲」よりも「恐怖」が勝っているのか、知識がないからか、キスしたいで終わったのは微笑ましかった。

なぜこの星には女性がいないのか?

トッドは女性を見たことがない。母親もトッドを産んですぐに死んでしまっている、

先住民のスパークルによって全ての女性は虐殺されたと市長は説明していたけれど、これは

実際には思考を読まれることを嫌がった市長や牧師のアーロンたちが女性たちを皆殺しにしている。

その中にはトッドの母親も含まれていた。

この星はなぜか女性の思考はノイズとして現れない。そのため、男どもは全ての思考を読み取られてしまうけれど、女性は読み取られないという不条理な不公平が生まれる。

そこに恐怖を感じた市長たちが女性を皆殺しにしたのだ。

思考を読み取られることは、正直考えただけでも恐ろしい。恐怖に駆られた男性が女性を排斥したくなる気持ちも分からなくもない。

しかし、せっかくはるばる遠い星に来たのに種の繁栄すら考えずに皆殺しにしてしまうのは短絡的と言わざるを得ない。

もちろんバカばかりだけでなく、そこから逃れた人間たちが別の村で暮らしていたけれど、思考が読み取られる男性の立場は弱く、女性が上に立っていた。

ちなみにこの市長はデンマーク映画「アナザーラウンド」で酒飲みながら仕事すればクリエイティブになれると主張した主人公。

まじめな顔して短絡的思考キャラなのがおもしろい。

この人は思考を読み取られないようにする能力に長けていたので、それほど恐れすぎる必要もなかったのでは?と言う気にもあり、この辺りのシナリオにも疑問を挟まざるを得ない。

スパークルとは何者なのか

物語中盤で出てきたスパークルという先住民。

その風貌は、漫画「テラフォーマーズ」っぽい感じで、2本足で立つ。

彼らが人間の女性たちを皆殺しにしたと市長は吹き込んでいたが、トッドを見つけて襲ってきた時も本気さは感じられなく、仲間を呼ぶこともなかった。

見た目はアレだが、交戦的でもない種族のようだ。

トッドたちと同じようにノイズと思われるものが出ていたけれど、声すら聞こえなかったのはおそらくこの星が思念で意思疎通ができるため、言語化の必要がないからだろう。

ただ、中盤で出てきて以降、全く出番がない。

で、この後いっさい語られることなくエンディングになってしまったことは残念だった。

地球上の歴史でも新大陸を発見した人間たちが多くの先住民を迫害していたけど、見た目の違いやコミュニケーションの壁が迫害を生むのだなと言うことがわかる存在。

ヴァイオラはどこから来たのか

ヴァイオラも地球から逃れてきた人類の生き残りだが、ヴァイオラ自身は地球を知らない。

ヴァイオラの祖父の代から宇宙を彷徨い、この星まで到達するのに64年かかったという。その間に父と母も亡くなっている。

だからヴァイオラ自身は地球を知らないし、雨の冷たさも知らなかった。

そのヴァイオラの母艦を狙って市長たちは捕まえようとする。彼らが母艦を手に入れられればこの星を監視し、支配することができると考えたからだ。

「カオス・ウォーキング」のラスト

最初に降り立ったときの宇宙船を見つけ、交信を試みようとするトッドとヴァイオラ。

牧師のアーロンに襲われるものの、強気に見せてずっと殺したことを後悔していた牧師は、ヴァイオラにあっさり殺される。

市長もアホだが、アーロンのアホっぽさも際立っていた。

キャラクターの中で唯一かっこいいオーラを放っていたけれど、結局は女性を殺した罪の意識に押し潰されそうになっていて、死に場所を求めていた弱い人間。

最後はトッドが市長との念合戦に勝利

複数の女性を念バトルで表現していたので、多分修行すれば分身の術を駆使したおもしろいバトルを見れるはずだ。

最初に人類が降り立った宇宙船を見つけ、信号を発信して母艦に助けてもらって話は終了。

全体的にバカっぽくなってしまったのがとてももったいなく、思考が読み取られてしまうという点は発想としてはおもしろいのに、どつしてこうなってしまったのか。

シナリオの問題もあるが、パフパフ出てくる思考の見せ方も滑稽だし、演出の問題も大きそうだ。

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