1984年に公開された「ゴーストバスターズ」の正統派続編が30年ぶりに公開。
前作でゴーストバスターズの一員だったイゴンの孫娘を登場させ、昔の雰囲気をそのままに現代にリブート。
懐かしのECTO-1(エクトワン)やマシュマロマンを登場させ、当時の「ゴーストバスターズ」を知る人たちには楽しめる要素が満載。
一方で、オリジナルを見ていない新規参入者にはその意味がわからない。ノスタルジーを優先して表現しているのでストーリーへの必然性もなくのめりこめない。
「初代ゴーストバスターズ」を見ていたお父さんが息子や娘と一緒に見るなら最適の映画だ。
知っておいた方が良い用語がいくつかあるので解説する。
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「ゴーストバスターズ/アフターライフ」映画情報
タイトル | ゴーストバスターズ/アフターライフ |
公開年 | 2022.2.4 |
上映時間 | 124分 |
ジャンル | コメディ |
監督 | ジェイソン・ライトマン |
映画「ゴーストバスターズ/アフターライフ」キャスト
登場人物 | キャスト |
---|---|
フィービー | マッケンナ・グレイス |
トレヴァー | フィン・ウルフハード |
グルーバーソン | ポール・ラッド |
キャリー | キャリー・クイーン |
映画「ゴーストバスターズ/アフターライフ」あらすじ
都会での生活が苦しく、母と兄の3人で田舎町へと引っ越してきたフィービー(マッケナ・グレイス)。この町では、30年間にわたり原因不明の地震が頻発していた。祖父が遺した古びた屋敷で暮らし始めたフィービーは、リビングの床にほどこされた奇妙な仕掛けに気づく。さらに屋敷を探るフィービーが祖父の地下研究室で目にしたのは、見たことのないハイテク装備の数々だった。祖父がかつてゴーストだらけのニューヨークを救った《ゴーストバスターズ》の一員だったことを知ったフィービーだったが、床下でみつけた〈ゴーストトラップ〉と呼ばれる装置を誤って開封してしまう。それをきっかけに不気味な緑色の光が解き放たれ、町ではさらなる異変が起こり始める…。
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映画「ゴーストバスターズ/アフターライフ」ネタバレ用語解説
「ゴーストバスターズ/アフターライフ」あらすじ
© Sony Pictures. All Rights Reserved.
舞台はオクラホマ州の片田舎。ゴーストバスターズの初代と2はニューヨークの都会が舞台だったが、今作はサマーヴィルという自然豊かな場所で繰り広げられる。
その場所では長年にわたり不自然な地震に悩まされていた。そこに本作の主人公となるフィービーとトレヴァーがやってくる。
彼らは初代ゴーストバスターズのイゴン・スペングラーの孫だった。
イゴンは田舎に引きこもり、街の人たちの評判も悪い。変人扱いされたまま不自然な死をとげていた。
フィービーはまだ13歳の女の子だが、イゴンと同じサイエンティストで頭も切れ者という設定。
どこか風貌も似ているので、ハマり役ではあった。
そんな2人が祖父の家でゴーストバスターズで利用していた幽霊探知機やECTO-1を見つける。
同時に街では不可解な現象が起き始める。
30年前にゴーストバスターズたちの手によって退治されたゴーストたちが再び世に出ようとしていたのだ。
ゴーストバスターズとは
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大学の研究室にいた科学者たちが立ち上げたのがゴーストバスターズ。消防署を根城とし、ニューヨークにはびこっていたゴーストたちを退治していくのが初代ゴーストバスターズ。
メンバーの1人がイゴンであり、今作の主人公フィービーの祖父にあたる。
イゴンのみがサマーヴィルでのゴーストの存在を知っていて、仲間にも言わずに30年間ゴーストを閉じ込めていたという設定。
その過程で仲違いをしてしまい、他のメンバーとは疎遠になってしまっていた。
イゴンの役をつとめた
ゴーストトラップ
フィービーが祖父の家で見つけたの機械がゴーストトラップ。
ゴーストバスターズがゴーストを閉じ込めるために利用されていた罠。
ゴーストはここに閉じ込められると出られなくなってしまう。だからフィービーがポッドキャストらとともにトラップを開いたときにゴーストが飛び出してきたのだ。
PKEメーター
PKEは(PsychoKineticEnergy)の略で、ゴーストのエネルギーを探知するための装置。
ゴーストが近くにくるとライトが点滅し、その存在を知らせてくれる。
ECTO-1(エクトワン)
ゴーストバスターズが初代の頃から愛用している車で、ゴーストを退治するように作られたギミックがある。
初代は50年代の救急車をアレンジ、2は80年代の霊柩車をアレンジしたものが使われていて、アフターライフは人気の高かった初代のものが登場する。
破壊神ゴーザ
初代で登場したゴーストバスターズの敵。
古代ヒッタイトの神で、地球を破壊しようとする邪悪なる者。
今は地下空間に閉じ込められていて、復活にはゲートキーパーとキーマスターを人間に憑依させることが必要。
今回は、フィービーの母親とグルーバーソンが生贄にされた。
マシュマロマン
ゴーストバスターズのマスコット的存在であり、初代では巨大な姿で現れてニューヨークの街を破壊した。
初代のラスボスであり、映画のロゴにもなっているマシュマロマンは、かわいいけど残酷な行為をするキャラクターとして再登場。
アメリカらしいブラックジョークがきいていて楽しめる。
しかし、これと言って活躍の場もなければストーリーへの絡み方は強引。
ただのファンサービスによる友情出演といったところだった。
プロトンバック
ゴーストバスターズの隊員が背負っている重そうな荷物。
中には核粒子加速器が入っていて、プラズマを作り出すことでゴーストの攻撃・捕獲が可能。
複数のプラズマを当てることで、より効果を発揮する。
ゴーストバスターズ2016との関連性
2016年のゴーストバスターズは続編ではない世界線
「ゴーストバスターズ」は2016年にもリブート作品として公開されているが、メンバーの1人が亡くなったこと、監督のアイヴァン・ライトマンが降板したことで完全に別作品となってしまった。
世界線も異なるので、「ゴーストバスターズ/アフターライフ」を鑑賞するにあたり観ておく必要はない。
「ゴーストバスターズ/アフターライフ」エンドクレジット
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「ゴーストバスターズ/アフターライフ」には洋画には珍しくエンドクレジットに追加シーンが挿入される。
1つはクレジットの途中に、もう1つは最後に。
これはゴーストバスターズに出演したキャストのその後を描く、完全にファン向けのシーンになっているため初見には一切わからない。
電気ショックのテストをしているのはバスターズの一員であるヴェンクマンと初代ヒロインのダナ・バレット。
ヴェンクマンは初代ゴーストバスターズでダナに想いを寄せており、最終的にどうなったかは当時の視聴者は気になるところだった。
このクレジットでは、老人になっても2人仲良くハッピーエンドとなった様子が窺える。
エンドクレジットは初代ゴーストバスターズのイゴンとジャニーンのシーンが映し出される。
実は当時削除されたシーン。そのコインを眺める30年後のジャニーンが映し出され、初代メンバーのウィンストンと話すシーンへと繋がっていく。
ウィンストンはEcto-1の復旧とゴーストバスターズの復活を示唆して物語はエンド。
次回作を期待する者には嬉しい内容になっている。
「ゴーストバスターズ/アフターライフ」ネタバレ感想
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監督のジェイソン・ライトマンは「初代ゴーストバスターズ」の監督アイヴァン・ライトマンの息子。
プロデューサーにはアイヴァン・ライトマンも参加し、家族で作り上げたところにゴーストバスターズ愛がうかがえる。
それだけにファンムービーの要素が強いのも事実。
中年のおじさんが活躍する映画からフレッシュな若者4人を主役にそえたのは、親子で楽しむにはちょうど良い。
ただ、細かいことを気にしない小さいキッズには良いのだが、ゴーストを捕まえる装置だったり、幽霊探知機の説明はほとんどなし。
難しい話ではないものの、知っている前提で話が進むため、やっぱり初代ゴーストバスターズぐらいは見ておかないと完全に楽しむことは難しい。
初代から続くラスボスゴーザはとっても弱いし、大した苦戦もない。
ゴーザを封印し続けたイゴンとその仲間の確執の理由も腑に落ちないし、孫娘と電話でちょっとやりとりしただけで駆けつけるのもストーリーへのこじつけ感が強い。
ゴーストの存在は彼らには周知の事実だったのだから、ゴーザの封印に1人奮闘していたのであればなぜ助けずに取り合わなかったのかもわからない。
「スターウォーズ」のように長年にわたりシリーズがあったわけでもなく、30年も経ってリブートした映画なので、どうしてもファン向けにならざるを得ない。
かといって、今さらオリジナルを観たところでノスタルジーを感じることもできない。
だから、当時見ていた子供たちが、大人になって自分の子供たちと一緒に観るのが一番楽しめるだろう。
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