「新感染 ファイナル・エクスプレス」は2017年の韓国映画。
ゾンビの感染から発症までが「28週間後」並みに早く、また動きも素早いという特徴を持っているので、観ていてハラハラできるスリラー映画。
大沢たかおにどことなく雰囲気が似ている俳優コン・ユが富裕層として主人公を演じる。
冒頭では、どことなく他人を見下している雰囲気はあれど、ゾンビ合戦を経てだんだんと変わっていく人間性も感動に繋がる。
ラストの「お前がラスボスかよ」感も好き。
72点
「新感染 ファイナル・エクスプレス」映画情報
タイトル | 新感染 ファイナル・エクスプレス |
公開年 | 2017.9.1 |
上映時間 | 118分 |
ジャンル | パニック、スリラー |
監督 | ヨン・サンホ |
映画「新感染 ファイナル・エクスプレス」キャスト
登場人物 | キャスト |
---|---|
ソ・ソグ | コン・ユ |
ユン・サンファ | マ・ドンソク |
スアン | キム・スアン |
ソンギョン | チョン・ユミ |
ミン・ヨングク | チェ・ウシク |
キム・ジニ | アン・ソヒ |
映画「新感染 ファイナル・エクスプレス」あらすじ
ソウル発プサン行きの高速鉄道KTXで突如起こった謎の感染爆発。疾走する密室と化した列車内で凶暴化する感染者たち――そんな列車に乗り合わせたのは、妻のもとへ向かう父と幼い娘、出産間近の妻とその夫、そして高校生の恋人同士・・・果たして彼らは安全な終着駅にたどり着くことができるのか――?目的地まではあと2時間、時速300km、絶体絶命のサバイバル。愛するものを守るため、決死の闘いが今はじまる!
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映画「新感染 ファイナル・エクスプレス」ネタバレ感想・解説
新感染のゾンビ化は何が原因?
「新感染 ファイナル・エクスプレス」のゾンビ化はスアンの父親が株価操作をして助けていたユソン・バイオ会社が原因だった。
具体的に何が発生したかまで映画では語られないけれど、ウィルスの漏れによりバイオハザード状態になったものと推察される。
この映画の中のゾンビは
- 人間以上の行動力
- ドアを開けることさえできない知能指数
- 視力が弱く暗闇では間近でも見えない
- 非常に感染力が強い
のが特徴だ。
特にこの感染力が強いのが厄介で、腕を噛まれただけでも数分、絶命させられるような重症なら数十秒とかからずにゾンビ化する。
鉄道での移動が舞台なので、感染力が強くなければ、犠牲者は数人ぐらいで無事ソウルに着いて避難してしまうので致し方ない事情はあるけれども。
ちなみにソウルから釜山まで韓国鉄道で行くとおおよそ2時間40分。大阪→東京間よりも少し長い程度だ。
みんなわかりやすくてちょうどいいキャラの立ち位置
なんと言ってもキャラの立ち位置がちょうどいい。だからこそ分かりやすく感情移入できるし、喜怒哀楽をが詰まっていてちょうどいいエンタメ映画だ。
スアンの父親は自分たち家族さえ助かればそれでいいという立ち位置だったのが、ゾンビ体験を経て徐々に仲間意識が芽生え始める。
大男のユン・サンファは貧富の差も関係なければ老若男女誰でも構わず助けるナイスガイ。野球少年ミン・ユングクも仲間思いのある熱血漢だ。
3人それぞれに守るべき女性(娘)がいて、絶対に見放すことはない。
この勇気ある者たちと対比するかのように、恐怖に支配されているのが露骨な富裕層のおっさん以下だ。
恐怖でパニックを起こしているモブキャラの行動は仕方ないにせよ、おっさんは意思を持って人を犠牲にして自らが助かろうとする。
このおっさんこそスアンの父親の上位互換のような人物で、自分が助かるためには人の犠牲など厭わないし、こいつの言動でめちゃくちゃ犠牲になっている。
悪い奴ほどしぶといとは言ったもので、このおっさんがまさかのラスボスになるところは笑った。
ちなみに野球少年のチェ・ウシクは、「パラサイト 半地下の家族」で貧民側の息子役としても出ている機体の若手の1人。
きちんと予算がかけられて、安っぽくもなく、ゾンビの質も高くてハラハラドキドキが止まらない。そして程よい感動もありつつのエンタメムービーだった。
映画「新感染 ファイナル・エクスプレス」を観たならこれもおすすめ
映画「CURED キュアード」はゾンビ化後、まさかの特効薬が開発された世界。とはいえ全員が回復したわけではないので、感染者、元感染者、非感染者という3者が対立している。大体のゾンビ映画では感染したが最後、文明は滅亡しているので発想として面白い映画。
関連:映画「CURED キュアード」ネタバレ感想・解説 もう数年後なら傑作だった
映画「パラサイト」には野球少年のチェ・ウシクが出演。韓国の格差社会をブラックユーモアたっぷりに描いている。
アジア初のアカデミー賞獲得作品でもあり、その社会派でもありエンタメでもある。そしてクオリティは確か。
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