レビュー TP-Link Archer AX73V アンテナレスになった人気モデル

こんにちは、あおい（@tolkoba)です。

今回紹介するのは、TP-Linkの最新ルーター。

人気モデルのArcher AX73がアンテナレスとなった縦置き型モデルとして新登場。

最大5.4Gbps（4804Mbps+574Mbps）の速度でインターネットと通信。一戸建てでも主要な部屋は十分に電波が届く性能を持っています。

ハイエンドには及ばないものの、必要十分な性能を持ち、価格的にも手を出しやすいのがArcher AX73V。

というわけでこの記事ではTP-Link Archer AX73Vの特徴や、前モデルのAX73との速度比較を行っていきます。

この記事は、メーカー様より製品提供をいただいて作成しております。

TP-Link Archer AX73V 特徴

Archer AX73Vの特徴から紹介します。

アンテナレスでスタイリッシュ

前モデルのAX73は、外部アンテナがついた横置きタイプでした。

今回発売されたArcher AX73Vはアンテナが内蔵されたタイプでスタイリッシュな外観になっています。

機能はそのままにアンテナレスになったので、省スペースで幅を取らず、インテリアの邪魔をしません。

サイズは200x189x59mm。縦置きはもちろん、壁掛けにもできる構造になっています。

アンテナは内蔵タイプ。4本のアンテナが家中にWi-Fi電波を飛ばしてくれるので、広い範囲をカバー可能です。

最大5.4Gbpsの高速ルーター

Archer AX73Vは最大5.4Gbps（4804Mbps + 574Mbps）の超高速ルーター。

6つのデータストリームを備えているため、たくさんの端末を同時に接続しても高速通信を確保できます。

対応するストリーム数が多いと、複数の端末で同時に接続するようなケースでも高速な通信がしやすくなる

上位モデルのAX80は6.0Gbps（4804Mbps+1148MBps）ですが、5GHz帯の最大速度は変わらないため、最近のスマホやPCが複数台接続しても高速に通信ができるでしょう。

オンラインゲーム中に家族が動画配信を見始めても快適なプレイ環境を確保できます。

IPoE対応

Archer AX73VはIPoEに対応しています。

IPoEとは

IPv6を利用した接続方式で、最大速度は10Gbps。従来のPPPoEの1Gbpsに比べて速度向上が見込める。

1車線しかなかったPPPoEという方式から、IPoEは2車線に変わって目的地までより速く着くことができるようになったということ。

今なおよく使われているPPPoEと呼ばれる接続方式は、ユーザーが増えすぎると通信速度が遅くなってしまうという問題があります。

そこで登場したIPoEは、ユーザーが多くなっても通信速度の低下が発生しにくい技術。

そしてその道路はまだあまり利用者が少ないのでとても速く使えるのです。

ただし、ルータだけ揃えても契約しているプロバイダがIPoEに対応していないと使うことができません。

VPNクライアント&サーバー

家のセキュリティレベルを高めてくれるVPN接続にも対応。いままでVPNを導入するには、別途ソフトウェアを入れておく必要がありましたが、Archer AX73Vではルーターレベルでその機能を提供します。

必要に応じてVPN接続と通常の接続を同時に行うことも可能で、快適性を損なわずにセキュリティを確保することができます。

※VPNクライアント及びサーバー機能はIPv4 over IPv6接続時は利用できません。

TP-Link Archer AX73Vの速度検証

スピードテスト環境

Archer AX73Vの速度比較をしてみました。テスト環境はこちら。

計測は、ルーターのある寝室と少し離れたテレワーク用の部屋、そして電波状況の悪いトイレで計測しました。

計測機器はWi-Fi6対応のiPhone14 Pro Max。

旧モデルの Archer AX73 と比較し、速度の違いを確認しました。

速度比較結果

同じスペックであるArcher AX73と速度比較した結果はこちら。

	AX73V	AX73
①下り/上り	458Mbps/343Mbps	199Mbps/808Mbps
②下り/上り	195Mbps/179Mbps	112MBps/133Mbps
③下り/上り	83Mbps/54Mbps	73Mbps/50Mbps

計測タイミングによって振れ幅があるものの、インターネットの速度に大きな違いは見られません。

また、Wi-Fiの速度もほぼ同じ。アンテナが内蔵されても電波の有効範囲は大きく変わっていないことがわかります。

	AX73V	AX73
①電波の良い場所	880Mbps	891Mbps
②少し離れた場所	192Mbps	147Mbps
③電波の悪い場所	97Mbps	103Mbps

Archer AX73Vは、2F戸建て住宅であれば主要な部屋には電波は行き渡り、快適に使うことができます。

ただし、トイレやお風呂場など、部屋の隅にある場所は遅くなることも。

届きにくい場所でも電波を確保したい場合は、中継機を利用することをおすすめします。

TP-Linkルーター比較

TP-Linkのルーターを比較表。AX73Vは一戸建てでも電波の届く範囲が広い上位モデルです。

機種	最大速度 2.4GHz	最大速度 5GHz	接続台数	USBポート	Alexa
GX90	574Mbps	4804Mbps	100台	USB3.0x1 USB2.0x1	◯	レビュー
AX80	1148Mbps	4804Mbps	100台	USB3.0x1	◯	レビュー
AX73	574Mbps	4804Mbps	80台	USB3.0x1	◯	レビュー
AX55	574Mbps	2402Mbps	48台	USB3.0x1		レビュー
AX3000	574Mbps	2402Mbps	42台	–		レビュー
AX20	574Mbps	1201Mbps	36台	USB2.0x1		レビュー
AX23	574Mbps	1201Mbps	36台	–		レビュー
AX10	300Mbps	1201Mbps	26台	–	◯

AX73VとAX73の違いはこちら。

製品名	AX73V	AX73
規格	Wi-Fi 6 IEEE 802.11ax/ac/n/a（5GHz） IEEE 802.11ax/n/b/g（2.4GHz）	Wi-Fi 6 IEEE 802.11ax/ac/n/a（5GHz） IEEE 802.11ax/n/b/g（2.4GHz）
Wi-Fi速度	AX5400 5GHz：4804Mbps（802.11ax、HT160） 2.4GHz：574Mbps（802.11ax）	AX5400 5GHz：4804Mbps（802.11ax、HT160） 2.4GHz：574Mbps（802.11ax）
Wi-Fi性能	高（High） デュアルバンド 最適なパフォーマンスを得るためにデバイスを異なる帯域へ割り当てます 4×4 MU-MIMO 複数のMU-MIMO対応クライアントと同時に通信します OFDMA 複数のWi-Fi6対応クライアントと同時に通信します エアタイムフェアネス 帯域の過度な占有を制限することによりネットワーク効率を向上させます DFS 電波干渉の少ないDFS帯を利用できます 6ストリーム デバイスをより多くの帯域幅に接続させます	高（High） デュアルバンド 最適なパフォーマンスを得るためにデバイスを異なる帯域へ割り当てます 4×4 MU-MIMO 複数のMU-MIMO対応クライアントと同時に通信します OFDMA 複数のWi-Fi6対応クライアントと同時に通信します エアタイムフェアネス 帯域の過度な占有を制限することによりネットワーク効率を向上させます DFS 電波干渉の少ないDFS帯を利用できます 6ストリーム デバイスをより多くの帯域幅に接続させます
有線モード	ギガビットWANポート× 1 ギガビットLANポート× 4	ギガビットWANポート× 1 ギガビットLANポート× 4
Wi-Fi暗号化	WPA3 WPA2 WPA WPA/WPA2-Enterprise (802.1x)	WPA3 WPA2 WPA WPA/WPA2-Enterprise (802.1x)
メッシュWi-Fi	EasyMesh	OneMesh
VPNサーバー	OpenVPN PPTP L2TP
VPNクライアント	OpenVPN PPTP L2TP	OpenVPN PPTP L2TP
USB対応		USB3.0ポートx1

AX73VではVPNサーバーが追加になっている代わりにUSB3.0がありません。自宅でNASを構築しているような方はAX73を選択しましょう。

親機と子機をシームレスに繋げるメッシュWi-Fiは、EasyMesh対応に。

EasyMeshは、OneMeshの上位互換として他社製のルーター子機でも接続できる統一規格です。しかし、現時点では互換性が保証されていないため、あまり気にしなくても良いです。

デザインを気にしないなら価格の安いAX73がおすすめです。

TP-Link Archer AX73V まとめ

Archer AX73Vは同時接続にも強いWi-Fi6対応ルーター。1戸建に住んでいて、家族がそれぞれ動画やゲームを楽しむならおすすめのルーターです。

アパートで一人暮らしの人や、複数人が同時に使う環境でないのであれば明らかにスペック過多ですのでもっと安いモデルを検討するのが良いでしょう。

最後までお読みいただきありがとうございます。あおい（@tolkoba)でした。