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映画「セッション」ネタバレ感想 コンプラを無視するがゆえに生まれる音楽

2023 9/01
レビュー・考察 70点以上
2018年5月26日2023年9月1日

セッションという映画の評価が高くてずっと気になっていたのだが、音楽演奏の映画というものがどうも退屈にみえてしまい、今まで敬遠していた。

なんとなく感動作品のイメージを持っており、登場人物たちがいろんな壁を乗り越えながら音楽で感動させていくヒューマンドラマなんだと勝手に決めつけていた。

しかし、それは完全に打ちのめされた。狂気に身を委ねた音楽家と指揮者の衝撃映像作品であった。

この映画監督はクレイジーという言葉がとても似合う。もちろんいい意味で。

今回はスマートフォンで移動中に見てしまったが、この音の心地よさは大画面かつ5.1chで見る方がより迫力ある作品だろう。

 

目次

映画感想(ネタバレあり)

狂気の指揮者 フレッチャー

指揮者のフレッチャーがまず狂っている。演奏の前は穏やかに話すどこにでもいそうな音楽好きな人間だが、一度演奏を始めると罵倒につぐ、罵倒の嵐。

パワハラ、セクハラなんでもありのクレイジー指揮者である。

人格否定は、本人だけでなく家族まで及ぶ。主人公ニーマンが母親のいないことを告白すると、家族についてまで罵りの対象になる。

血だらけの人間を見てもなんとも思わず、つい先ほどまで生徒が亡くなったことを泣いているかと思えば、練習開始後すぐにブチギレはじめる。

スキンヘッドで血管が浮き出てきそうなおっさんのため、それがまた怖い。

ニーマンに才能を見いだして、自分の音楽団に入団させるが、典型的なムチで育てる追い込みタイプである。

自分が良ければそれでよしの超絶自己中人間である。

狂気の生徒 ニーマン

主人公、ニーマン。フレッチャーの指導のもとドラマーとして有名になることを望む人間。

いわゆる意識高い系であり、有名になるために邪魔な人間関係をあえて切っていく、痛いヤツ。

しかし、ただの高い系ではなく、高すぎて自分を追い込み続けてよりおかしくなっていく。

自分が一番努力をしているという考えのもとに他の人間を下に見て、排他的に扱う。

たしかにその練習は常軌を逸しており、ドラムを叩きすぎて血だらけになっても、氷で冷やしてまた叩くを繰り返す。

コンサートに間に合わせるために、車の事故で車両が横転した直後でも血だらけのまま壇上に立って演奏するほどの狂気っぷり。

追い込まれすぎて度がすぎているのだが、本人はそれに気づかないし、気づけない。

自ら告白した彼女さえ音楽の邪魔だと捨ててしまう。

 

ラストで完成する狂気のセッション

セッション(字幕版)
ポチップ

その2人の狂気っぷりに、退屈さなんてまったく感じさせずラストまで展開していった。もちろん、いい意味で感動なんて全くないのだが。

フレッチャーは、ブルーノートのスカウト達も見に来る壇上の場で、パワハラを告発した裏切者のニーマンに復讐するため、演奏曲を直前で変更し、公の場で恥をかかせるという、子供でもやらない最低な嫌がらせを行う。

この場で失敗するということは音楽家の生命を絶たれることに匹敵する。

しかし、ここでニーマンは指揮者に変わり、場をコントロールしはじめるのだ。

指揮者のフレッチャーの命令にはじめて逆らい、自身の音楽を作り上げていく。穏やかな曲を演奏しようとしていたのに、ドラムは激しく早い音をたたきはじめ、曲を強制的に変更させる。

公の場であるがゆえに、その流れに皆逆らえず演奏がはじまる。

そしてそこからだ。曲が終わってもニーマンはドラムを止めない。もうこの時点ではフレッチャーはニーマンのドラムの虜になっている。

フレッチャーはニーマンのドラム独奏のサポートにまわり、最後には2人が阿吽の呼吸となり、セッションが行われてエンドロール。

終わり方も唐突だが、タイトルの目的は果たされており、最後は観る側の想像に託される。

皮肉にも2人の狂気が生み出した最高のドラム演奏であり、裏の事情を知らない聴衆は賞賛に褒め称えたであろう。

フレッチャーは、ずっと探していた次のチャリーパーカー(有名なミュージシャン)を生み出したという確信に迫ったのだ。

話は狂気に満ち満ちているが、ドラムのリズム感など音楽映画ならではの楽しみ方もある。ドラムの叩く音を聞いているだけで心地よくなれる。

それほどまでに音楽が好きなフレッチャーであるが、怒りゲージが高くなると演奏会を台無しにしてでもドラムをつぶすという行為を平然と行ってしまうあたりが、末恐ろしい人間だ。

この映画は昨今のコンプライアンスによる世界に清廉潔白さを求める風潮を皮肉っているように感じる。

日本でもアメリカンフットボールのタックル問題で話題になっているが、人間は追い詰められて選択肢がなくなると思考がおよばなくなっていくものだ。洗脳の常とう手段である。

そういった人を追い詰めて、洗脳していく行為は、もちろん許されることではないのだが、このラストの演奏は、コンプラを完全に無視した人間が1人の人間を追い込み続けた結果、生まれたものである。

最後のニーマンの恍惚の表情を見てしまうと、全てを一律にコンプラ違反として取り上げてしまうのも本当にいいのだろうかという気すらしてくる。

しかし、私は絶対に嫌。

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レビュー・考察 70点以上
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