クワイエットプレイス鑑賞。
2018年に公開されたホラー映画だ。
- 音を立てると襲われる
そういう設定のホラー映画だと思っていたが、実際は少し違っていた。
単なるホラー映画ではなく
- ストーリーがきちんと作りこまれた家族の絆を深める
映画だった。
音を立てると怪物に襲われるという設定だが、この怪物に対しても深くは語らない。
多くを語らず、ラストへつながる。
しかし、ストーリーはしっかりとしているため、置いてけぼりになることもない良作であった。
若干、ツッコミどころはある映画であったが十分に楽しめる映画だったので取り上げる。
クワイエットプレイス キャスト、スタッフ
イヴリン・アボット – エミリー・ブラント
リー・アボット – ジョン・クラシンスキー
リーガン・アボット – ミリセント・シモンズ
マーカス・アボット – ノア・ジュープ
ビュー・アボット – ケイド・ウッドワード
老人 – レオン・ラッサム
主役のエミリーブラントは「プラダを着た悪魔」「ガールズオンザトレイン」「ボーダーライン」にも出ているイギリス女優。
ジョン・クラシンスキーは監督権俳優であり、エミリーブラントの旦那でもある。
クワイエットプレイス ネタバレあらすじ
89日目
そこは完全に荒廃し、人の気配もなかった。
多数の行方不明者情報の新聞も、もう誰も見る者はいない。
その廃墟と化したスーパーに家族5人がやってきた。
音を立てないように細心の注意を払いながら、母親は薬局でクスリを探し、長男のマーカスに飲ませる。
家族らは手話で会話し、裸足で歩く。
次男が、高いところにあるロケットをとろうとし、ロケットが落ちそうになる。
長女のリーガンが下に落ちる前になんとかキャッチし、一命をとりとめたかのように安堵する。
そのおもちゃは、音の出るタイプだった。
父親は息子を諭し、電池を置いていくもこっそり持って行っていってしまう。
家に向かう道中、調子の悪い長男を父親が抱き抱え、母親と長女、次男の順に歩き続ける。
ひたすら無言で歩き続ける。
不意に、大きな音が鳴った。
驚いて全員が振り返るとさっきのロケットに電池を入れて音を鳴らした次男が立っていた。
父親は、全力で次男のもとに向かっていく。
しかし、すんでのところで、
- 次男は怪物に襲われる。
472日目
時が経ち、家族は家にいた。
そこはコーンを栽培している農場だ。
長男も回復し、長女も少し大きくなった。
母親は妊娠し、臨月をむかえていた。
父親は、怪物の正体を探っていた。
過去の新聞などから、メキシコに隕石が落ち、盲目で音に敏感な怪物が出現していたようだった。
この怪物から逃れるために、彼らは音を立てずに生活していた。
生存者を探すため、ラジオを使ってSOS通信を行うも今日も誰も繋がらない。
音に敏感な怪物の弱点を探るため、特定の周波数を増幅させる耳に着ける装置を使った実験を行っていた。
473日目
臨月をむかえた母親は、分娩の準備を着々と行っていた。
父親は長女に昨日作った装置を娘に手渡す。
何度試してもうまくいかない装置に娘は否定的だったが、それでも何度でも試すべきだと父親は諭す。
長女は、次男が死んだのは自分のせいだと、ずっと自分自身を責めていた。また、父親も長女を責めているように感じていた。
父親は長男と食料探しに出かけた。
川に出る。川に仕掛けた罠を使い、魚を捕まえる。
川の音が大きい場合、小さな音を立てても平気のようだった。
滝の裏側では、大声を出すことができた。
長男は父親に
- 長女が自分自身を責めている
ことを打ち明ける。
父親は誰のせいでもない、長女のことを愛しているという
長男は
- 愛していると伝えるべきだ
と言った。
長女は1人お墓の前に行き、音のならないロケットをそなえた。
母親は末っ子の部屋で泣く。
まだ傷は癒えていない。
母親の破水
母親が1人のとき、破水してしまう。
すぐに出産の準備にとりかかるため、地下室に向かう。
その途中の階段に釘が出ておりうめき声をあげてしまい、怪物が家の中に入り込んでしまう。
足と陣痛の痛みをこらえながら声を出さずに何とか逃げた母親は、家の周囲にはりめぐらされた危険を知らせるためのランプを点灯させ、家族に知らせる。
危険を察知した父親は、長男に花火をあげさせて怪物の注意を引き、母親の助けに向かう。
母親はバスタブで出産していた。長男が花火をあげたことで声をごまかすことができたようだった。
生まれた赤ん坊を地下室に行き酸素ボンベをつけて極力声が出ないように箱の中に入れる。
母親は、長男と長女がいないことに気づき、父親に
- 子どもたちを守って
と懇願する。
長男と長女は合流し、コーンの貯蔵庫で父親の助けを待っていた。
不注意で貯蔵庫に落ちてしまい、その音で怪物に襲われる。
しかし、長女が身に着けていた周波数を増幅させる装置が作動し、苦しそうに怪物は逃げていくのだった。
脱出した長男と長女は父親と無事合流する。
しかし、近くに怪物の声が聞こえたため、子どもたちにトラックへ避難するように伝える。
父親は怪物の居場所を探すも、先に見つけられてしまい襲われてしまう。
ショックのあまり長男が叫んでしまう。
その声に反応し、トラックが怪物に襲われる。
長女が持つ装置が作動するも、途中で切れてしまい、トラックが潰されそうになる。
深手を負った父親は子どもたちを守るため
- 長女に向かい「愛している」と伝えた後、
- 大声で叫ぶ
そのすきに長男はトラックのサイドブレーキを引き、ゆるやかに坂道を逃げていくのだった。
反撃
母親と合流した長男と長女は、地下室に逃げる。
そこで長女は父親が周波数の研究をしていた研究所のことを知る。
否定的だった装置が効果を持つことを知る。
そこに怪物が乗り込んできた。
長女はそこで周波数の増幅が怪物にとって脅威だということを知り、再び装置を作動させる。
すると怪物は激しくダメージを受ける。
マイクを使い音を増幅させ、怪物を倒すことに成功したのだった。
安堵していたところ、怪物はまだ生きていたため襲われそうになるところを母親が銃で撃退する。
その音により監視カメラにおびただしい数の怪物が集まってくる。
長女と母親は戦う覚悟を決める。
それは勝つ自信に満ち溢れているようだった。
クワイエットプレイス ネタバレ考察・解説
長女はなぜ責任を感じていたのか
長女は次男の死について、ずっと自分を責めていた。
母親もずっと自分を責めていた。
なぜ、1人で歩かせたのかと。
おそらく、次男の面倒は長女が見る役割になっていたのだろう。
父親は、長女を責めることはもちろんしなかったが、食料をとりに出かけるとき、研究室に入ろうとするとき長女は決していれさせなかった。
それは父親として当然の行為ではあるが、長女にはそれが耐えられなかったのだ。
自分が父親から疎外されていると感じてしまったのだ。
この映画で感じたのは女は強いということ。
長男は、食料を取りにいくのが怖いと震えていたが、長女は自ら「私が行く」と進言していたし、母親は声が出せない状況で1人で出産をしているのだ。
クワイエットプレイスの怪物の正体とは
映画の中では、すでに文明が失われている。
怪物の正体についても、ほとんど情報がない。
分かっていることといえば
- 隕石に乗ってきた地球外生命体で
- 音に敏感だが
- 目は見えない
- カラダは鎧のように固い
- 鋭い爪をもつ
ぐらいである。
対策としては、
- 特定の周波数が弱点で
- 地下に逃げると効果的
- 銃で死ぬ
しかし、銃で撃つとその音を聞きつけて大量の仲間がやってくる。
本作品では、家族のほかに錯乱した老人しか人間は出演していない。
おそらく、多くの生存者は地下に潜ったのではないだろうか。
生き残っている人間はまだいると思われるので、地下に逃げ込んでいる人も多いと考えられる。
音を立ててはいけないわりにモノが多い
家族が住んでいる家だが、とにかくモノが多い。
落としたら死が待っているのだから、モノを置かないのが鉄則だろう。
鑑賞中、あまりのモノの多さに、いつ不注意で落としてしまうのではないかと冷や水ものだった。
クワイエットプレイスの続編はいつ?
クワイエットプレイスは、続編の製作が発表されている。
- 2020年5月15日(アメリカ公開日)
日本はまだ未定だが、そう遠くないうちに上映されるだろう。
今回出演した家族とそれに加えて新たなキャストが予定されている。
- 怪物の起源
- 生き残りの家族のその後
を描くようだ。
クワイエットプレイスはプライムビデオでも見られる
クワイエットプレイスは、プライムビデオで視聴できます。