「Mr.ノーバディ」は強いやつが暴れるだけの残念映画  ネタバレ感想・解説

「Mr.ノーバディ」は2021年に公開されたアメリカのアクション映画。

あらすじだけ見ると退屈で地味な毎日を過ごしていた主人公が日々のストレスに突然ブチギレて、カオスな状態になっていく話かと思っていたが、実はそういう流れではない。

最初から強いやつが強いが故に日々の鬱憤に限界を感じて、自らを解放していく映画だ。

陰キャが急に暴れ出すような映画を期待していた身としてはとても残念な映画だ。

テンポは良いし、ジョン・ウィックの脚本家が書いているのでただのアクション映画として見れば、楽しめる。

「Mr.ノーバディ」のあらすじ感想をネタバレ交えて書いていく。

48点

脚本
3
演技
5
演出
6
音楽
6
総合
4

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「Mr.ノーバディ」映画情報

タイトルMr.ノーバディ
公開年2021.6.11
上映時間92分
ジャンルアクション
監督イルヤ・ナイシュラー

映画「Mr.ノーバディ」キャスト

登場人物キャスト
ハッチ・マンセルボブ・オデンカーク
ベッカコニー・ニールセン
ハリーRZA
ユリアンアレクセイ・セレブリャコフ
ハッチの父クリストファー・ロイド
エディマイケル・アイアンサンド
バーバーコリン・サーモン

映画「Mr.ノーバディ」あらすじ

主人公のハッチ・マンセルは、仕事では過小評価され、家庭ではリスペクトできない父親として扱われるなど、人生の苦難をぐっと受け止めながら生きる、地味で平凡な“何者でもないただの男(NOBODY)”だった。ある夜、郊外にある自宅に2人の強盗が押し入ったとき、ハッチは暴力を恐れ、父親らしく、そして男らしく、反撃することが出来なかった。事件をきっかけにさらに家族から失望され、同じ職場の義弟にもいちゃもんをつけられ、胸の中で煮詰まっていた怒りがふつふつと湧き上がっていくハッチ…。ふと路線バスで出会ってしまったチンピラたちの安直な挑発がトリガーとなり、遂にド派手にブチギレる!!!!

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映画「Mr.ノーバディ」ネタバレあらすじ

ヒッチは来る日も来る日も同じことの繰り返しで冴えない日々を過ごしていた。朝飯を作り、ゴミを捨てようとしては間に合わず、妻から聞く言葉は「またゴミを出せなかったの」だけ。

バスに乗って会社まで行けば同じ作業の繰り返し。妻とも関係がご無沙汰で、息子からは信用がなかった。

そんなヒッチの住む家に、ある夜、強盗が家に押し入る。物音に気づいて階下に降りてきたヒッチと出くわし、金品を要求される。

強盗犯は金目のものが無いとわかるとヒッチがつけていた時計などを奪い取り逃げようとする。

そこへ息子が犯人の1人を捕まえようとするが、ヒッチは強盗を逃がすように伝える。その隙に殴られた息子は父に対して深く失望する。

そんな生活に不満を感じていたが、唯一自分の味方をしてくれる幼い娘だけが救いだった。

翌日、妻の父が経営する会社で働いているヒッチは、妻の兄、チャーリーが事件のことを聞かれる。すでに息子から聞いたのだという。

その情けない行動を非難し、妹を守るために銃を持たされる。

ヒッチは義父の経営する会社を購入したがっていた。義父に取引をもちかけていたが、一代で築き上げた場所を売ることには気乗りしていないようだった。

ヒッチは自分の事務所に戻ると、ラジオをつけた。ヒッチが話し始めるとラジオの向こう側か男の声が応答しはじめた。ラジオの男も昨日の事件のことをすでに知っていた。

ヒッチはその男に当時の状況を語った。なぜヒッチが昨晩犯人たちに手を出さなかったかというと、銃口に弾がないことを見抜いていたからだった。ヒッチは犯人の年齢から銃の種類まで詳細に把握していた。

ラジオの男は、ヒッチに余計なことを考えないように警告する。

ヒッチは父親の住む施設を訪ねると、浮かない顔をしているハッチを気遣う。父親のそばにある写真には若い頃の父とハッチ、そしてもう1人の黒人が写っていた。

家に戻ると娘が大事にしていたキティのブレスレットがなくなったという。

それを聞いてヒッチの表情が変わった。彼はまた父親の元へ戻り、FBIのバッチと銃を手にしてタトゥー店へ向かう。

犯人に襲われた時、手首にタトゥーがあるのをら見ていたからだ。

手当たり次第にタトゥーの店を回っていると、FBIのバッチが嘘だと見抜かれ警戒される。しかし、ヒッチの手首にあるタトゥーを見て、途端に態度を変えるのだった。

犯人の居場所を突き止めたヒッチはアパートまで向かった。すると彼らには子どもがいた。まだ生まれて間もない赤ん坊だった。銃で脅しながらブレスレットの場所を聞くも彼らは知らなかった。

ヒッチは不満を抱えたまま帰りのバスに乗っていると、突然暴走した車が近くで事故を起こした。止まった車からは複数のロシア人の男たちが悪い顔をしながら現れた。

ヒッチは望んでいた。バスのドアが開いていることを。運転手がドアを開けて彼らが乗り込んでくることを。

期待通り彼らはバスに無理矢理乗車してくると、周りにいるモノを威嚇し、バスに乗っていた女性を取り囲んだ。

それを見ていたヒッチはゆっくりとバスのドアを閉め、攻撃を開始。

ヒッチは非常に強かった。複数人の屈強な男たちを相手をボコボコにしていた。彼らはナイフを取り出すも、そのナイフを奪い取りそれを使ってさらに彼らを痛めつけた。

そのうちの1人を鉄パイプで殴りつけると、呼吸困難に陥った。ヒッチは冷静に死なないように応急処置だけしてその場を去る。

翌日、ラジオの男から電話がかかってきた。彼はバスの一件もすでに把握していた。昨日襲った男の1人がユリアンという男の弟だという。そいつのことをバーバーが知っているから詳しく聞けという。

一度は無視しようとするも、携帯のメールを通してさらに連絡が来たため、仕方なくバーバーを訪ねた。バーバーはヒッチの古い知人だった。彼によるとユリアンという男は裏社会と繋がっているかなりの悪党だという。

ユリアンの弟は一名を取り留めたものの脳に大きなダメージを負っていて、ユリアンは弟を襲ったハッチの身元を調べようとしていた。

ユリアンはFBIを利用してヒッチが何者かを突き止めた。そしてハッチの家に兵隊を送り込む。いち早く気づいたハッチは家族を地下に避難させると、1人で銃を持った兵隊たちを次々に倒していく。

しかしすんでのところでスタンガンを喰らい気絶。車に乗せて連れて行かれてしまう。

途中で目が覚めたハッチは、手錠をされていたものの難なく抜け出して、閉じ込められていたトランクの中にあった消化器を利用して車から抜け出す。

ヒッチは家に戻ると、家族を外に連れ出し安全な場所へ避難させる。

妻もヒッチが何者なのか、何に巻き込まれているのか全然わからなかった。ヒッチは妻に愛情とともに信じてくれと伝える。

ヒッチは元FBIの人間だった。昔逃した男が家族を作って幸せそうな生活を営んでいた場面を見て、自身も憧れて抜け出したのだという。

しかし、それも今日で終わった。キティのブレスレットもソファの下に落ちていることに気づいたものの時すでに遅かった。彼は住んでいた家を燃やして外に出る。

そしてヒッチは金塊を持って養父の元へ訪れて、会社を買い取る。そして大量の武器を持ってユリアンの元へ向かった。

ユリアンの刺客は父親の元へも来ていた。しかし、父親は隠し持っていたショットガンで返り討ちにする。彼もまたプロの1人だった。

彼はユリアンの事務所に乗り込み、大量の金を全て燃やす。そしてユリアンの元に姿を表し、彼を脅して出て行こうとする。

怒り狂ったユリアンはヒッチを追ってきた。

買い取った工場へ逃げ込むとそこにはラジオの男がいた。彼は父親の写真の中にいたもう一人の男だった。ハッチの父も応援に駆けつけ、仕掛けてあったワナを駆使して返り討ちにし、ユリアンを殺すのだった。

ハッチは逮捕されて警官に「お前は誰だ?」と聞かれると彼はこう答えた。

「誰でもない」と。

そのすぐ後、警官の携帯に電話がかかってくる。誰かはわからなかったが、その電話により釈放される。

3ヶ月後、ハッチは妻と一緒に新しい家を見学しにきていた。

見学途中、不意に不動産屋の携帯が鳴る。それはハッチへの電話だった。

何かを察知した妻は「この家に地下はあるのか?」と不動産屋に確認するのだった。

映画「Mr.ノーバディ」ネタバレ感想・解説

仕事では過小評価、家庭ではリスペクトもされない冴えない男が急にキレて暴れ出すと聞いたから、アメリカンビューティーでケヴィンスペイシーが演じていたような抑圧されてきた男が、急に自分を解放すると怖いという映画かと思っていた。

悪そうなやつを見つけてはド派手に殴って追い払うような妄想を、日々頭の中で描いていた私たち陰キャの希望のような、そんなキャラクターが暴れまわって爽快な気分を味あわせてくれるものだと。

そう考えていたら全く違った。

陰キャだと思ってた彼は、その昔その腕を存分に振るっていた殺し屋で、腕のタトゥーを見ただけで、末端のワルたちも知っているぐらいの強者だった。

本当に強い者がむやみに暴力を振らないのと同じように、主人公であるハッチは強盗が来ても見逃した。彼は怖かったのではない。盗まれるようなものもなく、銃口には銃弾が入っていないことも見抜いていただけなのだ。

そしてその解放のきっかけは、日々の冴えない毎日に辟易してきた男が、娘の大切なモノを盗まれたと勝手に勘違いした挙句、もっともらしい理由をつけて暴力の世界に戻って行く因果応報のような映画だった。

これは私が期待した展開ではない。これでは結局のところ、暴力の中で生きてきた男が再び暴力で何かを解決しようとするだけの映画だ。

その中には陰気に生きてきた男たちの心の底のモヤモヤや苦しみから解放してくれるようなカタルシスはない。

自分のストレスをワルにぶつけて、バッタバッタと殺していくひねくれたヒーロー映画である。

彼はノーバディ(誰でもない)なんかじゃない。選ばれし人間だ。タイトルやあらすじだけ見ると明らかに暴力を避け、弱い人間のように描かれているが、人間性が全く違うので気をつけた方がいい。

いかにも悪が許せなくてやったというよりは、日々の生活に不満を感じていて、やっぱり暴力のある生活に戻りたいと感じていただけのようで、暴力もアルコールやドラッグと同じで、一種の依存症のようなものがあるのかなと見ていて感じた。

ヒッチは自分のために立ち上がったわけではないけれど、別に家族の誰かが傷つけられたわけではないし、娘のことで怒りを正当化しただけに過ぎないので、ヒーローというものとも違うだろう。

もういつ大往生してもおかしくない父も、その昔プロとして活躍していたであろう腕利きだし、どこぞの仲間は急に現れるしで、身近な人だと思っていたら、遠い彼方にいるような寂しさを感じてしまった。

観る前まで親近感を感じていた彼の姿はもうどこにもない。

アクションとしてはそこそこバイオレンスなので、観ていて痛々しさは結構ある。なにしろ日常生活に溶け込んでいる中での暴力なので、その痛みをリアルに感じるからだ。

モータルコンバット」のようにグロいというほどにはならないものの、痛々しくて見るのがしんどいという描写はちょこちょこあった。

話のテンポはとても良く、無駄な描写も一切ない。それでいてヒッチの退屈でうんざりする毎日が十分に伝わってくるし、90分そこそこで気軽に観るにはちょうどいい。

最初からただの勢いのあるアクション映画だと思って観るなら悪くない。

くれぐれも陰キャは騙されてはいけない。ヒッチはこちら側の人間ではない。陰の皮を被ってこちらに座っているだけのあちら側の人間だ。

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