映画「22年目の告白」ネタバレ感想

22年の告白は、原作が韓国で藤原竜也と伊藤英明のダブル主演。若手からも野村周平や、夏帆が出演し、中村トオルなどベテランもいて、俳優の層としては結構厚めになっている。

この作品は、どんでん返しを主軸に置いているため、確かに意外性はあった。ただ、そのことを強調しすぎて肝心のストーリーがそれに見合うクオリティを維持できていないのが正直な感想。

リアリティが薄まっている部分もあり、若者(中高生)向けの作品と思われる。

22年目の告白 ネタバレなし感想・評価

リアリティに欠ける脚本

22年経って犯人が急にあらわれて告白するという設定自体はいいのだが、その後の国民の反応がなんとも。賛否両論あるのは当然であるが、この映画の中では、賛成+野次馬の数が優勢にみえてしまう。

昨今のメディアの取り扱いや国民の雰囲気を見るに、ここは否定の方が大きくなる方が自然ではないだろうか。

残虐な行為をした犯人が罪の償いもせず、のうのうと登場して本の売上でお金を稼ぐというのは、到底社会的には認められない行為であり、現実もこれが認められるとは思えない。少なくとも公の場では、だ。

もちろん一部の熱狂的なファンはいるだろうし、人間の裏の部分では犯人に対する興味も出てきて当然である。本の出版にしても一定部数が売れるのは仕方のないことだが、これが公の場で賛成されていくというのは考えがたいものがある。

少なくとも表の人間社会では反対派が多数を占めるはず、というのが現代の潔癖な世界では違和感のない流れではないだろうか。

そのあたりに若干リアリティさが欠けてしまい、作品の中にのめりこむことができなくなってしまった。

時効のくだりもちょっと強引ではないかなと。この犯罪と時効の成立は偶然であり、最後のくだりはそうなるわけないだろうと思われる。

また、この映画で伝えたいメッセージが良くわからないわりに社会派な要素ももっている。

そのため、エンターテイメント向けの映画ではなく、社会的なメッセージがありそうな映画として観ていると何か物足りない印象。

だからといって、エンターテイメントとしては盛り上がりにかける。その違和感が消化不良を起こして残念な感想となってしまった。

話の展開は見ごたえあり

話の展開自体は丁寧に描写されている。

22年目の真実では、まず最初に藤原竜也が犯人として登場するところから始まり、彼は何が目的でこのようなことを起こしたのかが次第に明らかになっていくというのが大きな流れ。ここはうまく伏線が張られていて終盤で見事に回収してくれた。

だからこそもったいない。そこに力を入れるあまり、肝心の話の部分が浅い。

なぜ?という動機の部分、対象を選んだ理由の部分、大事な部分が抜け落ちてしまっている。ストーリーの肝となる部分がないのだ。

少し違和感があるのは海外作品を国内に展開しているからかもしれない。日本国内用にいくつかアレンジされているようだけど、まだ違和感は拭えない。

Twitter、LINEが実名で登場

TwitterやLINEなど実際利用されているSNSが登場している。明らかにGoogleなのに別の名前になっていたりすると、大人の事情を察してしまうので一瞬現実に戻されてしまう。

広告収入があるのか、権利支払があるのか分からないけれど、広告を全面に押し出すことなく自然に使えるのであればこういう形にしてくれた方が自然でいい。

そのサービスに悪印象を持つようなストーリー展開ではさすがに使えないけれども、ツールとして出てくるだけであれば現実とリンクさせてくれた方がいい。

さいごに

面白かったが、どうもストーリーの薄さに違和感が払しょくできず、普通の評価となってしまった。

作品の導入は好きなだけに少し残念。