「HelloWorld」は、2019年のアニメ。
突如現れた10年後の自分に、「お前はデータ」だと言われ、1人の少女を救うためにデータの中の未来だけでも変えようとする青春SFラブストーリー。
発想は面白い映画だったが、エンターテインメントなのかオタク向けのニッチな映画なのか分かりづらかった。
少し前のオタク向けな内容を「君の名は」の影響を受けてエンタメ要素を放り込んだあげくに薄味にしてしまったような映画だった。
映画「HELLO WORLD」予告
映画「HELLO WORLD」 あらすじ
京都に暮らす内気な男子高校生・直実(北村匠海)の前に、10年後の未来から来た自分を名乗る青年・ナオミ(松坂桃李)が突然現れる。ナオミによれば、同級生の瑠璃(浜辺美波)は直実と結ばれるが、その後事故によって命を落としてしまうと言う。「頼む、力を貸してくれ。」彼女を救う為、大人になった自分自身を「先生」と呼ぶ、奇妙なバディが誕生する。しかしその中で直実は、瑠璃に迫る運命、ナオミの真の目的、そしてこの現実世界に隠された大いなる秘密を知ることになる。 世界がひっくり返る、新機軸のハイスピードSF青春ラブストーリー。
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映画「HELLO WORLD」映画情報
監督 | 伊藤智彦 |
脚本 | 野崎まど |
音楽 | 2027Sound |
公開年 | 2019.9.20 |
製作国 | 日本 |
上映時間 | 98分 |
映画「HELLO WORLD」キャスト
堅書直美 | 北村匠海 |
一行瑠璃 | 浜辺美波 |
カラス | 釘宮理恵 |
勘解由小路美鈴 | 福原遥 |
アルタラのセンター長 | 子安武人 |
映画「HELLO WORLD」ネタバレ感想
冒頭にも書いたが、エンターテインメントにしたいのか、オタク向けにしたいのか分からない。
その中途半端さが評価に欠ける理由だ。
リア充にもオタクにも響いた「君の名は」は、社会現象を巻き起こすにいたったが、どうもその映画を模倣しているのか、同じようなヒットを飛ばしたい目的があるのか分からないが、全体的に中途半端な印象は否めない。
それに「君の名は」のように人間関係を構築していく冗長になりがちなシーンをキャッチーな音楽にのせて進めていく手法はパクリとは言わないけど、「君の名は」が頭にちらつくのでやめた方がいい。
ヒロインも少々オタク向けだ。
90年代なら綾波レイ、00年代の長門有希を見ているようなほとんど言葉も話さないクールな少女。見る人の好みを選ぶが少しオタク向け過ぎないだろうか。
ちなみに私はアスカ派だし、ハルヒ派であるので、このヒロインはあまり好みではない。
いや、オタク向けでも全然構わない。
しかしそれなら全体の雰囲気をもう少しオタク向けに振るべきだが、「HelloWorld」は全体的に誰でも見られるエンターテイメントに寄っている。
同じ図書委員のアニメ声のマドンナ的存在はもっと使いどころがあったように思う。
ストーリーもごちゃついている。
現実世界を記録することでデータ化された世界が広がっているという発想はおもしろいのだけれど、うまくまとめられていないし、データ化されていることに必然性も見られない。
結局あんたらどちら側の人間なんだよという展開もちらほらあって分かりづらい。
同じ人間が世界を共有するパラドックス的な部分もあまりフォーカスされていない。
「そんな細けぇこたぁいいから話を楽しめよ」と言われるほどには楽しめる要素も少ない。
10年前からデータの世界に飛んできた主人公が、3ヵ月前に出会ってしまい、過干渉になるからと、その時は好きでもない女子にアタックしろと言われアタックする理由が分からないし、あまりにも雑ではないだろうか。
だいぶ批判をしてしまったが、全体的に映像は美しかった。データ化された仮想空間を演出するに不気味な怖さをもつ狐の警備員は良かったし、色使いもきれいだった。
別に「君の名は」なんて意識する必要もないクオリティの高いアニメーションだ。
それゆえに話がもう少しなんとかならなかったというのが、正直なところだ。
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リア充にもオタクにも楽しい映画。
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タイトル | 君の膵臓を食べたい |
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上映時間 | 115分 |
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タイトルとか雰囲気からして少女漫画系のちょっと重ため恋愛話かと思って敬遠してたら、すべての人間を全肯定してくれるような美しい映画だった。
一日の価値は全部一緒だし、人間の価値も全部一緒。病気だろうと100日後に死のうと、たとえ今日死ぬとしても。
浜辺美波主演の映画。タイトルとは裏腹に人生について考える深い映画だ。浜辺美波扮する女子校生が膵臓の病気で死んでしまう話ではあるが、単純な人の死をからめた泣ける恋愛映画みたいなものではない。
あと、HELLO WORLDと違い、浜辺美波が超絶魔性の女を表現しているのもこの映画の大きな魅力の1つ。
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