映画「2人のローマ教皇」は、2020年アカデミー賞主演男優賞など3部門にノミネートされた映画。
監督のフェルナンド・メイレレスはブラジル出身で、「シティ・オブ・ゴッド」や「ブラインドネス」を手掛けている。
現ローマ教皇と前ローマ教皇を演じたジョナサン・ポライスとアンソニー・ホプキンスは絶賛され、2019年12月20日よりNetflixで配信されている。
2人が会話するシスティーナ礼拝堂は、ローマのスタジオで完全再現されたものである。
映画「2人のローマ教皇」予告
映画「2人のローマ教皇」あらすじ
2012年、カトリック教会の方針に納得できないベルゴリオ枢機卿(ジョナサン・プライス)は、ベネディクト教皇(アンソニー・ホプキンス)に辞任の意思を伝える。だが、スキャンダルの問題で苦悩するベネディクト教皇は辞任を許可せず、ベルゴリオ枢機卿をローマに呼び寄せる。正反対の考え方を持つ二人は、時間を共有する中で理解を深めていく。
シネマトゥデイ
映画「2人のローマ教皇」映画情報
監督 | フェルナンド・メイレレス |
脚本 | アンソニー・マクカーテン |
フランク・コットレル=ボイス | |
音楽 | ブライス・デスナー |
公開 | 2019年12月20日 |
製作国 | イギリス、アメリカ、イタリア、アルゼンチン |
製作費 | |
興行収入 |
映画「2人のローマ教皇」キャスト
ベネディクト16世 | アンソニー・ホプキンス |
ホルヘ・マリオ・ベルゴリオ枢機卿 | ジョナサン・プライス |
映画「2人のローマ教皇」ネタバレ感想
この映画の何がすごいかというと2人の老人が会話を繰り広げるだけで、2時間延々と魅せられるところだ。
しかも盛り上げるシーンがあるかというと全くといっていいほどない。
多くのシーンが2人の会話で終始するのに、そこはご高齢。動きもさほど大きくない。
ベネディクト16世が身に着けているヘルスウォッチに「歩きなさい」と何度も警告されてようやく動き出すほど。
そんな映画なのになぜ2時間見られるのかというと、それは2人の演技力と撮影手法が卓越しているからだろう。
これを観ると、表情で魅せる演技とはかくあるべきと納得するだろう。
また、その表情のわずかな変化を逃すまいとアップのシーンを多用する撮影手法も素晴らしい。
この表情の中には、信念や憤怒、悔恨や慈悲などいくつもの表情が含まれている。
表情を見ているだけで、2時間という時間をおじいちゃんとともに過ごすことができているのだ。
人が信念を込めて話す会話には惹きつける力があるのだなと感心させられる。
カトリック教に対して失礼かもしれないが、違う宗教を信仰している人や、日本に多い無神論者にはローマ教皇のことをあまり知らない人も多いだろう。
そもそもキリスト教には、カトリックやプロテスタントというような宗派があることすら知らない人も多いのではないか。
もしあなたがカトリック教徒でローマ教皇交代の時代を見ていたのであれば、この映画を見て心休まることは間違いないだろう。
知らなくても、この映画を見て宗教の歴史に興味を持つきっかけになるのも楽しい。
実際には、ベルゴリオ枢機卿が、ベネディクト教皇に辞職のために会いに行ってなかったり、一緒にサッカーを見たという事実は史実としてない。
しかし、主義主張が正反対の者同士が、カトリック教徒のことを想い、お互いを尊重して「妥協」「変化」をしていくストーリーは、少し性善説すぎるけれど、なかなかよくできたいい話はある。
少し褒めすぎたのでテンションを戻しておくと、この映画はハードルを上げて見ると多分面白くない。
盛り上がるところなど皆無なので、表情を観る面白さはあれど、手に汗握る展開や、感動するシーンなどもこれといってない。
まだ観ぬ人はそこを勘違いしないようにして観るようにしてほしい。
ミニオンズのイオンカードを作るといつでも映画を1,000円で観ることができます。
家族や友だちでも使うことができますよ!
映画「2人のローマ教皇」を見たならこれもおすすめ
映画「2人のローマ教皇」は2020年のアカデミー賞候補にノミネートされた作品であり、動画配信サービスのNetflixが手掛けた作品でもある。
Netflix作品でアカデミー賞候補にノミネートされた「アイリッシュマン」もあるのでぜひ見て欲しい。
また、2020年のアカデミー賞としては「ジョーカー」もおすすめ。
バットマン最大の悪役ジョーカーの前日譚を描いた本作は、エンタメとは言えないほどの苦悩と苦しみが備わっている。
「マリッジ・ストーリー」も2020年のアカデミー賞にノミネートされた作品。
愛しているけど、結婚生活はできないジレンマをリアルに描いた作品は多くの人の共感を呼び作品賞にノミネートされた。
コメント