こんにちは、クリストファーノーラン大好きあおい(@tolkobamovie)です。
映画「わたしは光をにぎっている」は、2019年の中川龍太郎監督作品。
「わたしは光をにぎっている」は、「SUNNY」「チワワちゃん」「きみと、波にのれたら」の松本穂香を主演に迎え、ドラマ「べしゃり暮らし」や「勝手にふるえてろ」「寝ても覚めても」の渡辺大知や、名バイプレイヤーと名高い光石研などが出演する。
何かはいずれ終わりを告げる。
決して嬉しいわけではない。変化があることは歓迎すべきことだがその変化の中にはどうしても失われていくものがある。
続けること、変わること、どちらが正しいという話ではない。
ただ、終わりゆくものは消えるわけではない。
言葉や心、光は残る。
レビューサイト | 点数 |
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カラクリシネマ | 3.6 / 5 |
Filmarks | 3.8 / 5 |
映画.com | 3.6 / 5 |
Yahoo映画 | 3.52 / 5 |
わたしは光をにぎっている 映画情報
タイトル | わたしは光をにぎっている |
公開年 | 2019.11.15 |
上映時間 | 96分 |
ジャンル | ヒューマンドラマ |
主要キャスト | 松本穂香、渡辺大知 |
監督 | 中川龍太郎 |
主題歌 | カネコアヤノ |
わたしは光をにぎっている キャスト
役名 | キャスト |
---|---|
宮川澪 | 松本穂香 |
緒方銀次 | 渡辺大知 |
島村美琴 | 徳永えり |
新井稔仁 | 吉村界人 |
井関夕 | 忍成修吾 |
三沢京介 | 光石研 |
宮川久仁子 | 樫山文枝 |
わたしは光をにぎっている 予告
わたしは光をにぎっている あらすじ
「閉店します」の貼り紙、一夜で壊される建物、路地から消える子どもたちの声−−− 今、日本は発展や再開発の名のもとに、大きく変わろうとしている。<失われてゆくもの>を、感謝を込めて丁寧に送り出すことで、前へ進もうとする主人公は、現代に生きる私たちに大切なものが終わる時にどう向き合うかを、まっすぐな瞳で伝えてくれる。
映画「わたしは光をにぎっている」公式サイト
わたしは光をにぎっている ネタバレ感想
再開発反対の映画ではない
「わたしは光をにぎっている」は、再開発が決まり、立ち退きすることになる町を舞台に展開する映画だ。
立ち退き、決してそれは嬉しいことではないだろう。反対したくなる気持ちもある。
しかし、再開発を悪としているわけではない。
何かが変わっていく。色々なモノが急速に失われ、新しいものがどんどん作られていくからこそ知って欲しい。
カタチあるものはいつか姿を消すけれど、言葉は残り、人の心は繋がり、そこに光は残るのだということを。
現代版魔女の宅急便
中川龍太郎監督いわく、「わたしは光をにぎっている」は翔べない時代の魔女の宅急便を描いた作品だという。
特別な才能があるわけではないが、居場所を求めて現代を生きていく若者を描いている。
自分の居場所が再開発により、なくなっていく。
伝統的なものが消え、新たなものが生まれていく。
大切だったものが変わっていく経験は誰しもあるだろう。
この映画はノスタルジックな想いに浸れることは間違いない。
何かを成し遂げる必要はない
主人公の澪は何かに秀でているわけではない。人付き合いが苦手で、バイトもなじめずに逃げ出してしまうような性格だ。
なんとなく居候先の銭湯で働き始めるが、別にコミュニケーションがとれているわけではない。
映画の中で、「澪は話せないんじゃなくて話さない」のだと伝えられるシーンがある。
何かが伝わるのは怖くて人に心を開かない。それは果たしてダメなことなのか。
この映画ではそれを否定することはない。
映画の中で彼女は変わらない。
ただひとつ、祖母に言われた「目の前のできることからひとつずつ」。
この言葉を実行している。
だがそれでいい。それでいいのだ。
彼女は自分ができることを見つけ、それを実行した。
何かを成し遂げなくても人付き合いは苦手のままでも、自分ができることをやればそれでいいのだ。
モスクワ国際映画祭受賞の中川龍太郎監督
映画「四月の長い夢」では、4大映画祭の1つモスクワ国際映画祭で国際映画批評家連盟賞、ロシア映画批評家連盟特別表彰をダブル受賞し、フランスの一流映画誌からも絶賛されるなど評判の高い中川龍太郎。
映画公開時点で29歳という年齢の若さにも注目だ。
詩人としても活躍しており、それが映画にも美しさと儚さという形で表れている。
次世代を担う映画界の注目株としてぜひ見ておきたい作品の1つだ。
また「わたしは光をにぎっている」は、映画公開にあたり「クラウドファンディング」で出資者を募集している。
オリジナル葉書がついた映画観賞券をはじめ、エンドロールへの名前掲載や、ポスター、次回作の撮影現場への招待など、いろいろなリターンを選べるようになっている。
ここで募ったお金については今作または次回作の映画公開費用に使われる。
いわゆるエンターテインメント作品でない映画は、本当に映画が好きな人しかなかなか観ない。
でもだからこそ、こういうクラウドファンディングでの資金集めには効果的だろう。
「わたしは光をにぎっている」を見たならこれもおすすめ
カタチあるものはいつかなくなる
「ア・ゴースト・ストーリー」
幽霊は怖いなんて誰が決めたのだろうか
タイトル | ア・ゴースト・ストーリー |
公開年 | 2018.11.17 |
上映時間 | 92分 |
ジャンル | 恋愛、ファンタジー |
主要キャスト | ケイシー・アフレック ルーニー・マーラ |
監督 | デヴィッド・ロウリー |
田舎町の小さな一軒家に住む若い夫婦のCとMは幸せな日々を送っていたが、ある日夫Cが交通事故で突然の死を迎える。妻Mは病院でCの死体を確認し、遺体にシーツを被せ病院を去るが、死んだはずのCは突如シーツを被った状態で起き上がり、そのまま妻が待つ自宅まで戻ってきた。Mは彼の存在には気が付かないが、それでも幽霊となったCは、悲しみに苦しむ妻を見守り続ける。しかしある日、Mは前に進むためある決断をし、残されたCは妻の残した最後の想いを求め、彷徨い始めるーー。
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恋愛要素はあるが、全体を通してみると単なる恋愛映画にとどまらない。虚無感に包まれるような絶望感を見せつける一方で、この地に生きる人間が紡いでいく歴史に思いを馳せる感傷的な映画でもある。決して幸せになる映画ではないが、この結末を絶望ととるのか希望ととるのかはあなた次第だ。
岩井俊二の描く儚いラブストーリー
「ラストレター」
監督:岩井俊二、音楽:小林武史 再び!
タイトル | ラストレター |
公開年 | 2020.1.17 |
上映時間 | 121分 |
ジャンル | 恋愛、青春 |
主要キャスト | 松たか子 広瀬すず 福山雅治 |
監督 | 岩井俊二 |
裕里(松たか子)の姉の未咲が、亡くなった。裕里は葬儀の場で、未咲の面影を残す娘の鮎美(広瀬すず)から、未咲宛ての同窓会の案内と、未咲が鮎美に残した手紙の存在を告げられる。未咲の死を知らせるために行った同窓会で、学校のヒロインだった姉と勘違いされてしまう裕里。そしてその場で、初恋の相手・鏡史郎(福山雅治)と再会することに。
filmarks
「リリィシュシュのすべて」「スワロウテイル」などでいくつもの名作を手掛ける岩井俊二と小林武史のタッグによる映画。今回は、エンターテインメントの川村元気をプロデュースに迎え、芸術的にもエンタメ的にも楽しめること間違いなし。役者は福山雅治、松たか子、広瀬すず、神木隆之介と、主役揃いな部分も映画の魅力を引き立てる。
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