「コンティニュー」は2021年公開の映画。
そろそろタイムリープも日本でも海外でもとにかく多すぎて食傷気味ではあるけれど、「コンティニュー」もそのうちの1つ。
邦題の「コンティニュー」はゲームでゲームオーバーとなったときのリトライのことを意味している。そして原題の「BOSS LEVEL」というのは、ゲームのラスボスのことをさす。
つまりこの映画は、タイムリープというよりも主人公がゲームに入りこんでしまったというイメージだ。
起き抜けからピンチになっていて、息つく暇もなく命を狙われる。さまざまなタイプの抜け道はあるがかなり難易度の高いクソゲー仕様になっている。
目が覚めた瞬間から包丁が目の前に振り下ろされるタイムリープなんて過去にあっただろうか。
そういうわけで、「また、タイムリープかよ。。」と思ってみるというよりもゲームプレイ実況者を見る感覚で観れば楽しめる。
54点
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「コンティニュー」映画情報
タイトル | コンティニュー |
公開年 | 2021.6.4 |
上映時間 | 100分 |
ジャンル | アクション |
監督 | ジョー・カーナハン |
映画「コンティニュー」キャスト
登場人物 | キャスト |
---|---|
ロイ | フランク・グリロ |
ジェマ | ナオミ・ワッツ |
ヴェンター | メル・ギブソン |
ブレット | ウィル・サッソ |
グァン・イェン | セリーナ・ロー |
ジョー | リオ・グリロ |
映画「コンティニュー」あらすじ
朝⽬覚めた瞬間から謎の殺し屋に襲われ殺される元デルタフォース特殊部隊員のロイ。 銃で撃たれることもあれば、爆弾で吹き⾶ばされることもある。⾸を切られることもあれば、刃物で刺されることもある。ところが何度殺されても⽣き返り、同じ1⽇を繰り返している。死のループから抜けだすために何度もトライ&エラーを重ねる中、科学者である元妻からタイムループの鍵を握る極秘計画「コードネーム”オシリス“」の⼿掛かりをつかむ。ロイは真実を暴くため、追われる⾝となった元妻(ナオミ・ワッツ)を救うため、今度は⾃ら殺し屋集団の元に出向き追い詰め、計画の責任者である軍属科学者ヴェンター⼤佐(メル・ギブソン)の居場所を突き⽌めていく。果たして、タイムループを抜け出し、明⽇にたどり着くことはできるのか―
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映画「コンティニュー」ネタバレあらすじ
タイムリープ
ロイは目覚めた時から殺し屋たちに狙われていた。起き抜けにナイフで殺されそうになった後、ヘリコプターからガトリングガンでアパートごと銃撃され、最終的にはアパートを爆破される。
そして殺されるとまたその日の朝に戻るというタイムリープの世界から抜け出せずにいた。
過去数十回のタイムリープの中で敵がどういう攻撃をするのか把握していたし、銃弾がどこに飛んでくるのかも記憶していた。
アパートを抜け出しても車で追われたり、爆弾を持っている奴がいたり、ソードで殺すやつもいたりして、どれだけ逃げてもPM12:47には殺されていた。
来る日も来る日も同じことの繰り返しだったが、なぜ繰り返されるのかもわからなければ、なぜ殺されるのかもわからないままだった。
ループ前日
ループが始まる前の前日、ロイは元恋人のジェマの勤め先へ来ていた。セキュリティサービスとして働くための履歴書を持ってくるようにジェマに言われたからだ。
ジェマはその場所で不眠不休で働いていた。彼女が作っているものは下手をすれば時空を破壊する危険なものだという。
ロイとジェマの間にはジョーという子供がいた。だがロイは家族よりも仕事を優先していたせいでジョーは自分の父親だと知らないままだった。
ジェマはロイを呼び出したのは別の狙いがあった。ジェマはロイの髪を少しばかり手に入れた後、もう一度出会った頃のロイに戻って欲しいと伝え、オシリスという言葉だけ残していく。
一連のやりとりを見ていたジェマの上司・ヴェンターはロイを警戒するようになる。
その夜、ロイは歯科衛生士のアリスと出会いいつものバーにいた。その日出会って意気投合した2人だったがその夜ジェマから電話がかかってくる。何があってもジョーを守って欲しいということを伝えて電話が切れる。
ことの重大さを理解していないロイはアリスと一夜を過ごし、翌朝起きたところからタイムリープが始まるのだった。
前日、誕生日プレゼントを送ったから見るようにジェマに言われていたことを思い出し、確認するとエジプト神話の「オシリスとイシスの伝説」という本だった。
初めての手がかりを手に入れたロイは、いつもの追手から逃げ切った後にその本を読んでいると、息子のジョーを見つける。
ジョーは学校をサボって地下のゲームセンターに来ていた。ジョーを気にかけるように言われていたロイは何回か話した後にご飯を食べに外に出る。
そこにはいつもの暗殺者が集まっていた。
ふと時刻を見ると12:50を過ぎている。今までよりも3分長く生きていることに気づいたロイは発信機がつけられていて、地下にいると場所を特定できないことに気づく。
それは歯科衛生士のアリスにより歯の中に仕込まれていたのだ。
攻撃
アリスを問い詰めるとヴェンターの仕業により発信機をつけられたことがわかる。ロイは、145回目にしてタイムリープを前に進める手がかりを初めて見つけたのだった。
とうとうラスボスの場所がわかったロイは、同じように幾度となく死にながら本拠地に潜り込むことに成功する。本拠地に潜り込んだ後も数々のイベントをくぐり抜けることでとうとうボスの一歩手前まで辿り着いた。
しかし、その手前に待ち構えていたのはソード使いのグアン・イエンだった。今までは何度目かの挑戦でコツを掴んで前に進むことに成功していたが、ここにきてソード使いに苦戦する。
何回目かの挑戦でも失敗に終わったが、死ぬ直前にラスボスのベンダーが現れる。そこでタイムリープの正体はオシリススピンドルと言って、ベンダー自身もロイがタイムリープしていることを知らないようだった。
ジェマだけがこのループが起きていることを知っていて、ロイがベンターを止めてくれることを信じてタイムリープの世界に送り込んだのだった。
グァン・イェンに勝つためにソード使いのダイ・フェンに稽古をつけてもらい、200回目にしてロイはグァン・イェンに勝ち、ラスボスのステージまでやってきた。
そして彼はベンターに再び会うと、今度は息子の命が狙われていると告げられる。
すぐさまジョーの元に行くも、そこにはすでに死体袋を被せられた息子がいた。
その瞬間、世界が崩壊する。
オシリススピンドルの影響で、世界がなくなる瞬間だった。
しかしいつものようにロイは同じ朝を迎える。
ジョーの死にショックを受けたロイは、攻略することを諦めてジョーの近くにいることを選ぶ。
世界が崩壊するその瞬間までジョーといる最後を何度目か繰り返した後、朝、ジョーと母親が話していたことを知る。
改めてベンターの元へ行って、監視カメラに映っている殺された時間を確認するとロイが起きてから14分後の出来事だった。
ラスト
次のループでは、最初に命を狙われたヘリコプターに飛び乗り、一気にラスボスのステージまで向かい、ついにジェマと出会う。
ジェマによると、再びオシリススピンドルの中に入れば、タイムリープの効果が消えてもう一度だけその日の朝に戻るという。
つまり、一度死んだらもう2度と生き返ることができないので、その1回でジェマを救出して、ベンターの計画を阻止しなければならないと。
数多のタイムリープを繰り返してきたロイは「楽勝さ」と言ってオシリススピンドルの中に入っていった。
映画「コンティニュー」ネタバレ感想・解説
「コンティニュー」のあらすじを見て思ったのは、「また、タイムリープか。。」という感想だった。ついこの間「パーム・スプリングス」でタイムリープものを見たばかりだったからだ。
そう思いながら見ていたので、それほど期待もしていなかったけど、なかなかライトに楽しめる映画ではあった。
タイムリープの特徴といえば、
- 特徴のある同じシーンを繰り返し見せる
- フラグを回収しながら次のイベントへ進む
という感じでゲーム感覚なのだけれど、まさにそのポイントをついていて、主人公のロイがゲームの中に入り込んだという感じになっている。
本当にこれがゲームで存在したら難易度が高くてクソゲーに近い気がするけれど、もしPS5で出たらぜひやってみたい。
起き抜けから1つ操作を間違うと死亡フラグがごろごろしていて、ゲームが下手な人はそもそもアパートから脱出することすら難しいだろう。
アクション的な難しさだけでなく、ほとんどヒントがない中で段々とラスボスのステージに近づいていく必要があるので途中で投げ出すこと必至だ。
映画の中ではゲーム実況者を見ているような立場なので、そういうストレスは感じずに少しずつ攻略の糸口を見つけ出していってラストにゲームを攻略できる爽快感はある。
ストーリーはこうだ。
タイムリープの装置を開発してしまったけれど、世界が崩壊してしまうような危うい装置なのでなんとか阻止したいジェマが、ロイをタイムリープに送り込むという設定。
そもそもここまでわかるまでに200回以上繰り返しているわけだが、ろくに説明もせずに送り込んだジェマもなかなかの鬼畜である。
しかし、ラスト1回はノーコンティニューで一発で決めないといけないという最高難度の設定になっている。
ロイは「楽勝さ」なんて言ってたけれど、コンティニューができるかどうかで人の心理状態は大きく変わる。
一挙手一投足の動きに集中しなければならないし、少しの力みで命を落とすクソゲーだ。しかもこのタイムリープはRPGではなくゴリゴリのアクションだから慎重に進める余裕もない。
200回繰り返したとしても、ジャンプのタイミングを間違えたらおしまいしだし、単純な8ビットのアクションではない。不確定要素も大きくとても複雑なゲーム世界での出来事だ。
映画の中ではゲームではない。実際に自分の命がかかっている。最愛の女性と息子の命までかかっているような世界。
もし自分だったら最後は凡ミスして失敗するだろう。
なんでジョーが命を狙われる必要があるのか、歯に発信機を仕込まれたのなら、いくら麻酔で眠らされていてもどの歯なのかは一発で分かるだろうとか、細々した点は気になった。
話の捻りもそんなにあるわけでもないけれど、ライトに楽しめる映画として出来上がっている。
メル・ギブソンやナオミ・ワッツなど往年の役者も出ているし、MCUブラック・ラムロウ役のフランク・グリロによるアクションシーンも必見だ。
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