映画「ちはやふる上の句」ネタバレなし感想

「ちはやふる上の句」鑑賞。

全3部作となるこの映画は、数あるエンタメ青春映画の中でも1歩突き抜けた感のある素晴らしい映画だった。

ちはやふる 上の句 キャスト

  • 綾瀬千早・・・・広瀬すず
  • 真島太一・・・・野村周平
  • 綿谷新・・・・・新田真剣佑
  • 大江奏・・・・・上白石萌音
  • 西田優征・・・・矢本悠馬
  • 駒野勉・・・・・森永悠希
  • 花野薫・・・・・優希美青
  • 筑波秋博・・・・佐野優斗
  • 我妻伊織・・・・清原果那
  • 若宮詩暢・・・・松岡茉優
  • 周防久志・・・・賀来賢人
  • 須藤暁人・・・・清水尋也
  • 木梨浩・・・・・坂口涼太郎
  • 宮内妙子・・・・松田美由紀
  • 原田英雄・・・・園村隼

ちはやふる 上の句 あらすじ

同級生の千早(広瀬すず)、太一(野村周平)、新(真剣佑)は、いつも仲良く競技かるたを楽しんでいた。小学校卒業を機に彼らはバラバラになってしまうものの、千早は単独で競技かるたの腕を磨く。高校に進学した千早は再会を果たした太一と一緒に競技かるた部を立ち上げ、この世界に導いてくれた新を思いながら全国大会を目標とする。

引用:シネマトゥデイ

ちはやふる 上の句 レビュー

起承転結の気持ち良さ

こういうスピード感のある映画は「君の名は」をはじめ、最近の流行なのだろうか。

競技用かるたというかなりニッチなバトル漫画は、その地味な印象とは裏腹に爽快感抜群なバトル映画となっている。

高校入学からかるた部結成、東京都予選までをムダな動きなく、一気に加速させ、第一部完までもっていく。

ラストに含みをもたせるオチも忘れずに。

起承転結がしっかりしており、エンタメとしてクオリティの高い部類に入る今作は、3部作の第1部としては見事な流れを作り、第2部へ期待感をつなげることに成功している。

3部作全体でいうに起承の部分まで進めたところだろうか。

心情を声に出して言う典型的な作品ではあるが、エンタメとしてはそう言うわかりやすくあまり考える必要のない映画にも充分に価値があると考えるので、この種の映画も好きである。

マンガの映画化あるあるの1つ ラストまでの駆け足感

1つのマンガを映画という2時間程度の枠に収めようとするとどうしても展開が急にならざるをえない。特にちはやふるのようにスピード感をもってやろうとすると顕著に現れる。

マンガはその長さを武器として、キャラクターの心理描写や、人間関係を丁寧に密に描くことになるので、一人一人のキャラクターに感情移入がしやすい仕組みになっている。

しかし、映画となると一人一人のキャラクターを丁寧に描くには時間が足りないし、そもそもその長さで見せられると飽きる。

したがって話のストーリーは編集せざるをえないし、いくつかの描写は切らざるをえない。

となると原作ファンが考える大事な描写を切られてしまうため、反感を買うことになる。

それはもう仕方のないことだろう。

その問題は映画業界も考えているようで、最近の映画化作品には、前編、後編に分けたり、ちはやふるのように、3部作にしたりすることで、原作をおさまりよくしている。

製作者側としても投資効果が回収しやすいし、視聴者としても見応えのある作品が楽しめるのであれば、良い結果に結びついていると感じる。

しかし、それでも早い。なんか強そうぐらいの感覚で、まだ部員たちの実力もよくわからぬまま大会へ突入していく。

ライバルとなる強豪校とのやりとりはあったし、そのライバルに勝つために練習するシーンも描写されている。

ただ、駆け足すぎてバトルマンガにある修行=練習のようなもので強くなった感が見えにくいと感じた。

とても濃い部員たちなのに、人間性も見えづらいことになっている。

千早がカルタ大好きな理由も、肉まんくんの強さのレベルも分からない。

どちらかというと素人2人の部員勧誘の方が丁寧に描写されていたような気がする。

漫画のように尺をとりすぎると飽きるし、編集しすぎると薄味になる。このジレンマは解消されることはないのかもしれない。

そういう意味ではこの作品は原作を観てから鑑賞した方がいいと思う作品。

もっと1つ1つの行動の中には意味があってのことなのだろうが、原作未読だと気づけないからだ。

魅力的な若手俳優たち

若手俳優がとても魅力的だった。広瀬すずをはじめ、部員のメンバーは皆キャラクターがたっていて、空気のような存在はなかった。

これは原作によるところも大きいだろうが、俳優の方々の力も大きく関わっているように感じる。

特に、「机」演じる矢本悠馬が試合中にとるあの表情の変化は目をみはるものがあった。

私的には都大会で対戦する強豪校のライバル、坂口涼太郎が要注目だ。

ドラマ「銀と金」にも出演している彼は顔にものすごく個性があり、存在感を放っている。

絶妙に嫌味な役が引き立っており、この個性はクセのある映画やドラマでふんだんに発揮されるべきだろう。

さいごに

とりあえず、下の句も見たいというほどに面白い映画だった

4歳になる子どもも一緒になってみていたので、動きよし、テンポよしの飽きない映画に入るだろう。

今週の下の句次第では映画館まで再び足を運ぶことになるかもしれない。