映画「犬鳴村」は清水崇監督のホラー映画。
呪怨など、数々の和ホラーを手掛ける清水崇監督が、九州に実在する犬鳴トンネルを舞台にした作品。
日本屈指の心霊スポットとして、遊び半分で入った多くの人間が消えているとも噂される恐怖の場所だ。
その怖さからか、ストーリーを楽しんでもらおうと恐怖回避ばーじょんまで発売され、製作者側からはストーリーもホラーもかなりの自信があるうかがえる。
もちろん恐怖を回避しないばーじょんの方を見た。でも、実際に見てみると思いのほか怖くはなかった。
昔と違い、ふいにびっくりさせるシーンが少ないからだろうか。
今宵は映画「犬鳴村」について語ろう。
38点
映画「犬鳴村」映画情報
タイトル | 犬鳴村 |
公開日 | 2020.2.7 |
監督 | 清水崇 |
上映時間 | 108分 |
映画「犬鳴村」キャスト
森田奏 | 三吉彩花 |
森田悠真 | 坂東龍汰 |
成宮健司 | 古川毅 |
籠井摩耶 | 宮野陽名 |
西田明菜 | 大谷凛香 |
奏の父親 | 高嶋政伸 |
奏の母親 | 高島礼子 |
奏の祖父 | 石橋蓮司 |
映画「犬鳴村」あらすじ
臨床心理士の森田奏の周りで突如、奇妙な出来事が起こり始める。
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「わんこがねぇやに ふたしちゃろ~♪」奇妙なわらべ歌を歌い出しおかしくなった女性、行方不明になった兄弟、そして、繰り返される不可解な変死。
それらの共通点は心霊スポット【犬鳴トンネル】だった。突然死した女性が死の直後に残した言葉「トンネルを抜けた先に村があって、そこで●●を見た・・・」
これは、一体どんな意味なのか?
全ての真相を突き止めるため、奏は犬鳴トンネルに向かう。しかしその先には、決して踏み込んではいけない、驚愕の真相があった・・・。
身も凍る恐怖と戦慄、古より続く血の祝祭からあなたは逃げられない。
映画「犬鳴村」ネタバレ感想
映画「犬鳴村」あらすじ
福岡県に実在する旧犬鳴トンネル。日本屈指の心霊スポットとして遊び半分で入った多くの人間が消えているとも噂される恐怖の場所。
そんなトンネルを舞台にして映画化されたのが「犬鳴村」だ。
これだけ聞くととてもおもしろそうじゃないか。
実在する心霊スポットを舞台にして「呪怨」の清水崇監督がどんな恐怖体験を繰り広げてくれるのかと期待が膨れ上がっていた。
予告も怖そうだ。
これは映画館で1人で観に行くにはとても耐えられないと考えてレンタルという形をとったのだけれど。。
結果は全然怖くなかった。それも冒頭からびっくりするほど怖くなかった。
ホラー映画っていうのは、特に邦画の場合、幽霊がいるのかいないのか、そのギリギリの線引きでカオスってるのが最高なのであって、決して堂々と現れるべきではない。
「犬鳴村」では、出るわ出るわの幽霊の大群。映像の中で堂々と出てきてもそれは怖くはないんだ。
せめて貞子のように最後までじらしたあげくに華々しく登場ならもちろん怖いのだけれど、冒頭からたくさんの幽霊が出てきたら見慣れてしまう。
普通に出てくるなら人間の方がよっぽど怖いよ。
話は2人の男女が怖いもの見たさ(ユーチューバーっぽい感じ)に犬鳴村に行くと、世にも恐ろしい体験をして、女の方は自殺してしまうところから始まる。
恋人をなくした男もまた、犬鳴村に迷い込み戻らなくなる。
失踪した男を探して妙に霊感の強い妹が真相を探っていると、実は祖母が犬鳴村の生き残りだとわかる。そして犬鳴村というのは、日本のダム建設により水の底に沈んだ村だったのだ。
その村人たちを騙していた開発責任者の子供?と犬鳴村の生き残りが出会い、なぜか結婚する。祖母の昔の恋人が彷徨っていてなぜか成仏できないところを一緒に成仏させてあげてめでたしめでたし。
でもすでに呪われているかもよ?という謎を残して終わる。
うーん、なんだか話もよくわからない。
映画「犬鳴村」は怖くない
脚本がむちゃくちゃなのはまぁよしとして、せめてそれなら怖がらせてほしい。
怖がらせることががホラー映画の目的なのだから。
でも幽霊の数が多すぎてもはやバイオハザードの世界だし、もっと言ってしまうとコントの世界なんだ。
高嶋政伸&高島礼子夫妻の方がよっぽど怖い。
冒頭数分から良くなかった。男女2人で日本屈指の心霊スポットに来ておいて、ホラーあるあるとして怖がらずに奥にどんどん突き進んで行く。その行動力は関心するけれど、だからこそ観客は恐怖を感じる。
トイレに行きたくなったからと、心霊スポットにある便所を堂々と使う肝の強さは尋常ではない。
そのわりに、いざ幽霊が出てみたら尋常じゃなく取り乱していく様は、なかなか滑稽だけれど怖がらせてくれれば問題ない。
でもこの映画は序盤から「くっきりはっきり見える手」が襲ってくる。冒頭ではカメラに人影が映り込んでそれに誰も気づかないっていう怖さをあたえておきながら、その恐怖感は数分で覆される。
この時点で多くの観客が思っただろう。「あれ?この映画、もしかして怖くないんじゃ。。」と。
その後も、分かりやすい幽霊のオンパレード。しかも犬鳴村オールスターズよろしくの幽霊たちがそこら中から現れる。
これでは怖いものも怖くないよ。
ちなみに私はホラー映画は好きだけれど得意ではない。
観た後に風呂に入るのは嫌だし、「仄暗い水の底から」を観たときは暗くして観ていたけれど途中で電気をつけたほど。
映画館で1人で観るのはハードルが高いと感じるタイプ。
そんな私が怖くないというのだから、本当に怖くない映画。
10代か20代前半であればまだ恐怖を感じられるかもしれないので、ホラー初心者におすすめの映画。
映画「犬鳴村」を見たならこれもおすすめ
つい先日閉園となったとしまえん。
実在する遊園地を舞台に繰り広げるホラー映画は、さらに怖さは薄いが、ホラー初心者にはおすすめ。
西洋のホラーは怖くないというけれど、王道かつシンプルに怖い映画。
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