映画「mellow」は、2020年の今泉力哉監督作品。
オシャレな花屋を営む夏目のまわりで展開される小さな街の話。
「愛がなんだ」では伝えないことを選択した男女の話だったが、「mellow」では逆に伝えることを選択した男女の物語。
登場人物全員が素敵で、このコロナ渦でギスギスした世の中に人間の優しい部分に触れて、少しでも光が挿して欲しいと思えるような優しい世界が広がっていた。
映画「mellow」映画情報
タイトル | mellow |
公開年 | 2020.1.17 |
上映時間 | 107分 |
ジャンル | 恋愛 |
主要キャスト | 田中圭、岡崎紗絵 |
監督 | 今泉力哉 |
映画「mellow」レンタル・配信
レンタル | 2020.7.8 |
動画配信(Netflix) | 2020.6.19 |
Netflix限定で配信が始まりますので、いち早く観たい人はNetflixへ
映画「mellow」キャスト
夏目誠一 | 田中圭 |
古川木帆 | 岡崎紗絵 |
浅井宏美 | 志田彩良 |
水野陽子 | 松木エレナ |
原田さほ | 白鳥玉季 |
吉川弘子 | SUMIRE |
川上 優 | 山下健二郎 |
青木 麻里子 | ともさかりえ |
古川 左近 | 小市慢太郎 |
映画「mellow」予告
映画「mellow」あらすじ
独身、彼女無し、好きな花の仕事をして、穏やかに暮らしているオシャレ花屋の店主・夏目誠一。父親から代替わりし今では廃業寸前のラーメン屋を営む女店主・木帆。街で一番オシャレな花屋と廃業寸前のラーメン屋を舞台に、様々な恋愛模様が描かれていく、不器用な片想いたちの物語。
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映画「mellow」ネタバレなし感想・評価
「伝えること」に主軸を置いた作品
映画「mellow」は、伝えることを主軸としている。
主人公夏目のまわりで起こるいろいろな伝えること。
父親が倒れてラーメン屋を継いだ木帆。好きな人のために花を買いに来た中学生の陽子。
夏目の常連客である中学生の麻里子。
恋だけではない。家族や、周囲の人、いろいろなところで想いを伝えることにこだわっている。
想いを伝えることは時として問題を生むのかもしれない。
しかし、ここに出てくる登場人物は、何らかの形で想いを伝える。
「言葉」が人と人を繋げ、世界を穏やかにしていくのだ。
映画「mellow」に広がる優しい世界は、コロナ渦で疲弊している現実世界の癒しとなるとともに、自分自信もこの世界にひっそりと身を置きたくなる素敵な映画だ。
夏目演じる田中圭の魅力
映画「mellow」の主人公である夏目。
選び抜かれた厳選した花を置いて、オシャレな花屋を営む、顔もイケメンの店主だ。
イケメンでおしゃれという外面だけでもじゅうぶんモテるというのに、ラーメン店で他人の別れ話を聞くだけで共感して泣いたり、誰に何を言われても落ち着いて冷静に対処できる余裕を持った心の持ち主である。
それでいて、思いがけない場面に出くわすと少し慌てふためく様が、また人間味があって魅力的であり、非の打ち所がないモテ男のはずなのに彼女はいない。
この田中圭という男がこの映画の世界をとても澄んだものにしていると言える。
今泉力哉監督により、映画映えする女優たち
今泉力哉監督は、女性を美しく撮るのがとてもうまい。
それぞれの女性が、それぞれの視点から好きを伝え、ありがとうを伝える。
彼女たちの言葉だけではない、表情も、雰囲気も、すべてを美しくかわいくとらえる力がある。
これは、「愛がなんだ」でも同様だ。
人間の良いところをあますことなく魅せてくれる映画「mellow」は、全年齢に見て欲しい美しい作品である。
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今泉力哉監督作品
「愛がなんだ」
好きな人に振り回されるのは幸せなのか不幸なのか
タイトル | 愛がなんだ |
公開年 | 2019.4.19 |
上映時間 | 123分 |
ジャンル | 恋愛 |
主要キャスト | 岸井ゆきの、成田凌 |
監督 | 今泉力哉 |
28 歳のテルコはマモル(マモちゃん)に一目惚れした5ヶ月前から、生活はすべてマモちゃんを中心に動いている。仕事中でも、真夜中でも、マモちゃんからの電話が常に最優先。仕事を失いかけても、親友に冷たい目で見られても、マモちゃんがいてくれるならテルコはこの上なく幸せなのだ。けれど、マモちゃんにとっては、テルコはただ都合のいい女でしかなかった。今の関係を保つことに必死なテルコは自分からは一切連絡をしないし、決して「好き」とは伝えられない。今の関係を崩してまで伝えることが必要なことなのか?
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今泉力哉監督作品。岸井ゆきのの恋をしている表情に注目して欲しい。好きなときに呼び出したら喜んでついてきてくれる都合が良い関係は、やっている方はとても楽だし自然体でいられるが、やられている方はどうなんだろう。相手の行動に一喜一憂し、自分が主体でないから苦しいのではないか。否、それを良しとする人間もやはりいるのだ。例えそれがつらい気持ちを押し隠していたとしても。
いずれ変わっていく関係
「きみの鳥はうたえる」
登場人物の感情の変化を想像する楽しみ
タイトル | きみの鳥はうたえる |
公開年 | 2018.9.1 |
上映時間 | 106分 |
ジャンル | ヒューマンドラマ |
主要キャスト | 柄本佑、染谷将太、石橋静河 |
監督 | 三宅唱 |
函館郊外の書店で働く「僕」と一緒に暮らす失業中の静雄。「僕」と同じ書店で働く佐知子が加わり、3 人は、夜通し酒を飲み、踊り、笑いあう。だが微妙なバランスのなかで成り立つ彼らの幸福な日々は、いつも終わりの予感と共にあった。
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こんな経験はないだろうか?
楽しい仲間たちと充実した時間を過ごしていると思ったら、いつの日かほんの些細な出来事がきっかけで関係性が変わっていってしまうことが。永遠に思えた楽しい日々がいつの間にか消えかけていたことが。この映画は日常を楽しむものだ。説明は少なくとも行動や表情、会話の中にそれぞれの感情が見え隠れする。各キャラクターの行動の感情を想像して楽しんで欲しい映画だ。
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