【映画感想】長い長い殺人

宮部みゆき原作の映画です。

この人が書いた本の映画は何作か観た憶えがあるのですが、あまり映画化には向いてないのではないかと思います。原作は確かに面白いし、有名な作家になってるのも頷けるのですが、わりと地味な作品が多いのでこれといった見所もなく、盛り上がりどころもなく終わってしまうんですよね。いや、小説で読む分には充分な面白さをもっているのですが、映画化するとなると淡々とした映像の連続になってしまいます。

そういう意味では模倣犯の映画はエンディングの違いに批判も多かったようですが、演出も飽きさせない工夫が至る所にされていたし、役者にも少し大袈裟な演技をさせていたり、あの膨大なストーリーをうまくコンパクトにまとめていたと思います。エンディングはともかく映像化としては成功していると思います。

お話★★
演出★
役者★★
音楽★
総合★★

話を戻しますが、今回の物語は視点が持ち主の財布になります。映画などでは登場人物の思考がはっきりと伝わらない分、視点が客観的になるのでこの部分も映像化には不向きな点です。財布が語ることの面白さも伝わりませんでした。財布の語りはナレーターが話すのですが、冒頭に妻君という単語を使われたので「さいくん?」の意味がわからず混乱しました。

多くの登場人物が出てくるわりにキャラがしっかりとしており、ついていけなくなることがないあたりは流石ですが、それこそ小説で充分なのではないかと思います。

役者はなかなかいい役者が揃っていました。谷原章介のいい人風な演技は絶品ですね。

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kuroshirosunsun